映画もヒット作を連発!三谷幸喜さんが脚本&監督した映画

映画もヒット作を連発!三谷幸喜さんが脚本&監督した映画

三谷幸喜さんは元々舞台出身ですがテレビドラマの脚本も手掛けるようになり、さらには映画監督としても活動されていますね。今回は映画作品を振り返ってみましょう。


「12人の優しい日本人」

1991年に公開された映画「12人の優しい日本人」は、原作が三谷幸喜さんの戯曲です。1990年に主宰する劇団・東京サンシャインボーイズのために書き下ろしました。その戯曲を元に中原俊監督が映画化。脚本は「三谷幸喜と東京サンシャインボーイズ」の名義になっています。

1957年に制作されたアメリカ映画「十二人の怒れる男」のオマージュになっていて、この映画を基にした展開が多く見られます。興味のある方はぜひこちらも見てみてください。

内容は「もし日本に陪審員制度があったら」という架空の設定で、12人の陪審員が会議室で議論をしていく、というストーリー。審議するのは、夜の国道で男性がトラックにはねられて死亡したという事件について。

陪審員は全員一致が原則。最初は全員無罪に上げ、すぐに終了しそうになるのですが「議論がしたい」という陪審員2号が「有罪」にしたため、仕方なく議論を始めていきます。

ですがいざ議論を始めるとなかなか進みません。良くも悪くも日本人らしい人が多いのです。決を採るために陪審員たちの意見が割れていくのですが・・・というストーリーです。題材だけ見ると難しいですが、三谷幸喜さん脚本ですし、コメディタッチに展開してくので見やすいですよ。

全員名前は明かされておらず「〇号」と番号で呼んでいるのもまたおかしいんですよね。この映画を見るとピザが食べたくなります。

「ラヂオの時間」

1997年に公開された三谷幸喜さんの初監督作品「ラヂオの時間」。こちらも元々は東京サンシャインボーイズの戯曲だったんですよ。

三谷さんが初めて脚本を担当したテレビドラマは「振り返れば奴がいる」。三谷さんが喜劇専門だったのですが、それを知らなかったプロデューサーがシリアスなドラマを依頼してしまっていました。そして三谷さんが書いた脚本は目の前でどんどん書き換えられたそうです。

この時の経験を元に作ったのが「ラヂオの時間」なんです。「振り返れば奴がいる」が放送されたのも1993年。すぐにネタにしてしまうのが転んでもただは起きないというか、さすがですよね。

ラジオ局「「ラジオ弁天」でラジオドラマが放送されることになります。脚本を担当したのは普通の主婦・鈴木みやこ。コンクールに応募して採用されたのです。ドラマの内容は熱海を舞台にした平凡な主婦と漁師の恋の物語でした。

ですが、主演女優のわがままでどんどん脚本が変更されていき、アメリカのシカゴを舞台にした、女弁護士とパイロットのラブストーリーに。その後もどんどん台本が変わっていき、つじつまも合わなくなっていきます。

エンディングも変更するということになり、脚本を書いたみやこはついに怒って立てこもりをします。なんとかラストだけでもみやこの思い通りにさせようとスタッフは奮闘していくというストーリーです。

「みんなのいえ」

2001年に公開された「みんなのいえ」は戯曲先行ではなく、映画オリジナルの作品。三谷さんは監督と脚本を担当されています。

放送作家の飯島直介とその妻は新居を建てることになりました。妻の民子の同級生である建築士の柳沢に設計を、施工は大工である父に依頼をします。

ですが、この2人がことあるごとに対立!モダン建築をしたい柳沢と昔ながらの後方でしかできないという父・長一郎。どちらかの依頼を断ろうとするのですが、それにも失敗。なんとか建築は進んでいきますが、2人は対立したままでした。

そんな時、長一郎が柳沢を助ける出来事があり、2人は和解します。

そうして出来上がった新居はいったいどんな出来栄えになったのか、というドタバタしたコメディ映画です。

題材は珍しいですが、展開は三谷さんらしい感じですよね。

「THE 有頂天ホテル」

2006年に公開された映画です。このあたりから「つい最近」という感じがしてしまいますが、15年も前ですね。

こちらも映画オリジナル作品です。大みそかの夜10時から年が明けるまでの2時間に、ホテルアバンティで起こる様々なできごとを描いた物語。

ホテルの従業員やお客たちがそれぞれ何かを抱えていて色々な場所で色々なことが起こる群像劇です。主人公はホテルの支配人なので全体的にまとめていく感じでしたね。

キャッチコピーは「最悪の大晦日に起きた最高の奇跡 最悪の大晦日は、最高の奇跡の始まりだった。」

2006年の方が興行成績第3位の大ヒット映画です。

「ザ・マジックアワー」

こちらは2008年に公開された映画。「マジックアワー」というのは太陽が沈んでいるのにまだ残光があるもっとも美しいわずかな時間のこと。ここから、「誰にでもある、人生で最も輝く瞬間」という意味が込められています。

マフィア「天塩商会」のボスの愛人マリに手を出した備後登は、自分の命を見逃してもらうために、伝説の殺し屋、デラ冨樫を見つけてくることになります。

ですが、デラ冨樫は見つからなかったので代わりに役者・村田を連れてきて映画の撮影だと嘘をつき、デラ冨樫を演じてもらいます。村田は相手が本物のギャングだとは知らず、殺し屋を演じ続けます。「天塩商会」の人々はそれを信じています。みんなにウソがばれないように奮闘する備後ですが、思いもよらない事件が立て続けに起こっていく、というコメディですね。

三谷さんはその後も「ステキな金縛り」「清須会議」「ギャラクシー街道」「記憶にございません」で脚本、監督を担当。監督されるペースも早くなっているのでまた次の作品が公開されるのが楽しみですね。

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