東京ドームが「ビッグエッグ」と呼ばれていた時代!!
1988年、後楽園球場の代替施設として後楽園競輪場の跡地にオープンした東京ドーム。かつては「BIG EGG(ビッグエッグ)」の愛称で呼ばれていたこともありました。プロ野球の読売巨人軍の本拠地であり、かつては日本ハムファイターズも本拠地として使用していたのも記憶に新しいかと思います。

「BIG EGG(ビッグエッグ)」の愛称ですが、実は既に使用されておらず、2000年の時点でこの名前は廃止されています。その一方で、かつては「ビッグエッグ」を冠したイベントなどが多数行われていました。この記事では、かつて東京ドームが「ビッグエッグ」と呼ばれていた時代に行われた、こけら落としの興行・印象的な興行について振り返ってみましょう。
ビッグエッグの野球盤も発売されました!

巨人対阪神のオープン戦
東京ドームのこけら落としの試合として1988年3月18日に行われた、巨人対阪神のオープン戦。当日の天候は雨で、早速ドームの恩恵を受ける形で行われました。この試合では、巨人の吉村禎章が東京ドーム初のホームランを放つ活躍を見せ、賞金100万円を手にしていました。なお、4月8日に行われた東京ドームにおける初のプロ野球公式戦当日も雪が降り、こちらもドームの恩恵で中止になることなく実施されています。
吉村のドーム初ホームランはこちら!
BIG EGG OPENING SPECIAL EVENT
プロ野球の初オープン戦の翌日には、こけら落としイベントとして「BIG EGG OPENING SPECIAL EVENT」が行われました。3月19日と20日の2日間にわたり、世界各国からマーチングバンドが集結したほか、「星空のディスタンス」などのヒットで有名なTHE ALFEEが、マーチングバンドとの共演で1987年発表の楽曲「終わりなきメッセージ」を披露していました。
イベントを記念するテレホンカード。

マイク・タイソンの世界タイトル防衛戦
3月21日には、当時21歳であった統一世界ヘビー級王者のマイク・タイソンと、挑戦者のトニー・タッブスとのWBA・WBC世界ヘビー級タイトルマッチが開催されました。この試合では、マイク・タイソンが2回2分4秒・左フックでKO勝ちを収め、その圧倒的な強さをアピールしていました。
当時の試合の模様はこちら!
ミック・ジャガー
3月22日と23日には、ローリング・ストーンズのボーカルとして著名なミック・ジャガーが来日公演「Mick Jagger in Japan」を開催。単独での来日であり、ソロアルバム「プリミティヴ・クール」を引っ提げ、東京ドームのほか大阪と名古屋でも圧巻のパフォーマンスを披露していました。
「Mick Jagger in Japan」ツアーパンフより。

HOUND DOG
3月28日には、大友康平率いるロックバンド・HOUND DOGが「“BLOODS LIVE” CONCERT TOUR 1986-88」を開催。1986年からスタートさせていた同ライブツアーの最終公演として、東京ドームの地で「DIAMOND EYES」など当時のヒット曲を披露しました。
当時のツアーパンフ。

BOØWY
4月4日と5日には、氷室京介、布袋寅泰らが活躍したロックバンド・BOØWYの最終公演「LAST GIGS」が行われました。メンバーにとって“少し早い同窓会”という位置づけで行われた同公演には、多数のファンが殺到。9万枚用意されたチケットはわずか10分で完売するなど、まさに人気絶頂の中でのライブとなりました。
貴重な当時のライブチケット。

美空ひばり
4月11日には、当時病と闘っていた美空ひばりが、体調不良を押して「不死鳥/美空ひばり in TOKYO DOME 翔ぶ!! 新しき空に向かって」を開催しました。激痛のため立っているのもやっとであり、楽屋には医師が控えているなど、厳戒態勢で行われたコンサートを無事に終えた美空ひばり。まさに命を削ったコンサートを開催したためか、その後は体調悪化の一途をたどり、翌1989年6月に52歳という若さで帰らぬ人となりました。
不死鳥をイメージした衣装は、森英恵によるもの。

新日本プロレスの1.4
以上は東京ドームの「こけら落とし」という位置づけで行われた興行ですが、一方で1992年1月4日にはプロレスファンにとっての正月の風物詩である、新日本プロレスの「1.4東京ドーム興行」が開催されました。「超戦士in闘強導夢」と題されたこの興行は好評を博し、1992年以来、1月4日の東京ドーム興行は新日本プロレスにおける定番のイベントとなっています。
こちらは1993年の「超戦士in闘強導夢」

このように、「ビッグエッグ」時代から様々な印象的なイベントが開催されている東京ドーム。これからも、我々を楽しませてくれるイベントが多数開催されることでしょう!
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