機動戦士ガンダムの劇中に登場する「ガンダリウム合金」を使用したガンプラがまさかの登場!!
株式会社BANDAI SPIRITSより、「ガンプラ」40周年の集大成の1つとして、アニメ『機動戦士ガンダム』の劇中において、ガンダムの装甲材などに使用されている「ガンダリウム合金」を、アニメ設定に倣い地球上で精製し、パーツに落とし込んだガンプラ『ガンダリウム合金モデル 1/144 RX-78-2ガンダム』の発売が決定しました。現在「プレミアムバンダイ」内ホビーオンラインショップにて予約受付中です。価格は220,000円(税込)、2020年12月より順次発送予定です。

『ガンダリウム合金モデル 1/144 RX-78-2ガンダム』は、ガンプラ40周年プロジェクト「GUNPLA LINK PROJECT」の一つである40周年の集大成となる商品を展開する“LINK THE FUTURE”より「素材の集大成」として発売するガンプラ。アニメ『機動戦士ガンダム』の劇中において、ガンダムの装甲材などに使用されている「ガンダリウム合金」を、アニメの設定に倣い、チタニウム、アルミニウム、希土類イットリアを混ぜ、最新の金属成形技術で精製しました。プラスチック製の内部フレームに、この地球製ガンダリウム合金を装甲として嵌め込み、組み立てることができます。

ガンダリウム合金(ルナ・チタニウム合金)とは?
ガンダリウム合金(ルナ・チタニウム合金)とは、『機動戦士ガンダム』の劇中において、ガンダムの装甲材質などに使われている、月面で精製されたチタン系合金。「ルナ・チタニウム合金」は、耐熱・耐蝕・放射能絶縁性に優れているだけでなく、ジオン公国軍MS(モビルスーツ)の装甲材に採用された超硬スチール(鉄)合金に比べて4割も軽量かつ高硬度で、機動性・航続距離などに革命的な進化をもたらしました。加工が難しいうえに高コストのため量産化のハードルが高いという問題もありましたが、RX-78-2 ガンダムの初出撃にて、120mmザク・マシンガンの直撃にも耐えながら、ザクを2機撃破したという記録が残されています。

以降もガンダムが多大な戦果を上げたことで、「ルナ・チタニウム合金」の有用性は証明され、終戦後、ガンダムの活躍から、「ルナ・チタニウム合金」は「ガンダリウム合金」と呼ばれるようになりました。
(注)
アニメーション上の設定です。本商品の重量や硬度などとは異なります。

「ガンダリウム合金モデル」のガンプラを発売する意図とは?

2020年で発売40周年を迎えたガンプラは、1980年7月の発売以降、約2,500種類を発売。累計出荷数は2020年5月に、ガンプラリアルシリーズで5億2,580万個、SDシリーズで1億7,440万個、合計7億個を突破。現在は年間販売額の5割が海外となるなど、ワールドワイドで人気が拡大しています。

近年のガンダムを取り巻く環境は、横浜の山下ふ頭で18mの実物大ガンダムが動く「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」の公開(公開時期未定)や来年10月に開催される「ドバイ国際博覧会」の日本館PRアンバサダーへの任命、中国本土でガンダムシリーズのサービス展開を本格的に実施していく「ガンダムチャイナプロジェクト」など、世界各地でさまざまな展開が予定されています。

このように、実物大ガンダムが動くことにより本物に近づき、さまざまな展開で世界に拡大していく中で、ガンプラ=プラスチックという固定観念を超えてマテリアルを追求した「ガンダリウム合金モデル」は、ガンプラの未来につながる極めて重要なプロダクトと捉えることができます。

数々の研鑽の末にたどり着いた“素材の集大成”となる地球製「ガンダリウム合金」とは?
地球製「ガンダリウム合金」を精製するにあたり、本物への探求の第一歩として、まず「ガンダリウム合金」の定義を検証しました。作品の設定上は、この合金は当初の名に「ルナ」が入っていたことから月(ルナ)で採掘された、高純度のチタンを用いたチタン合金とされており、その素材を低重力下である月面で還元精錬することでガンダリウム合金が完成します(諸説あり)。
そのような特殊環境下で精製されたと考えられるガンダリウム合金を地球上で再現するためにはどうしたらよいのか?素材を精製している高純度チタンとイットリウムは地球上でも入手可能ですが、精製の必須条件である月面同様の低重力下での溶解・鋳造を地球上で再現することは不可能でした。

溶解・鋳造して合金を製造することは、地球上でも可能ですが、細かいディテールやシャープさを出すのは困難でした。また月面と同じ低重力下での精製は現実的に不可能でした。そこでそれらの条件をクリアするために発想を転換し、着目したのが“Metal Injection Molding(MIM)”法です。MIM法とは、粉末材料を金型で成形したのち、拡散焼結することで一体化させて部品を得る技術で、拡散焼結のため1000℃超に加熱はするものの溶解までは至らないので、重力による比重分離が起こりません。粉体を出発原料とするため、各種材料の複合設計が可能で、つまりチタンの粉末にナノサイズのイットリウム酸化物粉末を均一分散させ、焼結することができれば、月面のような低重力下での溶解精錬と同じ効果を得ることが期待でき、「ガンダリウム合金」を実現できるのではないかと考えました。

早速、粒子径の異なる高純度チタン粉末と酸化イットリウム粉末を用意し、配合比を検討。また均一分散のために特殊な精密混合装置も用いました。また、焼結条件として、加熱条件・冷却条件・気体条件などを振って試作を重ねていきました。その結果、初めて製品の精度と造形のバランスを取ることができ、月面上での条件に近い製法でガンダリウム合金を再現するということをMIM法という新しい技術で実現できました。
こうして、唯一無二の配合により、地球製「ガンダリウム合金」が誕生しました。

「化学」と「匠の技」の融合で生み出されるガンプラの未来
MIM法によってガンダリウム合金を生み出すことはできましたが、金属をガンプラという商品へ落とし込むという課題がありました。一般的なガンプラは、接着剤を使わないスナップフィット方式を採用しています。スナップフィットはガンプラにおいて長年培ってきた設計・金型の技術により1987年より採用している方式です。「ガンダリウム合金モデル」でももちろん、ガンプラとしてのスナップフィットで組み立てられる製品精度を保った上に、さらに造形・スタイルといった意匠のかっこよさと組み立てやすさが重要でした。

しかし、プラモデルの金型とMIMの金型とでは、成形原料の特性の違いから、従来の製造方法とは大きく異なっており、特殊な技術が要求されました。そのためミクロン単位でのトライアンドエラーを重ね、金型の調整・修正を繰り返し、また生産段階でも非常に難易度の高い作業となり、特に釜入れ(焼結)は、製品の収縮率にも個体差が生じるなど別の課題も生じました。そして釜入れが成功しても寸法確認のために全品組み立て検査を行うなど、ひとつひとつに手間と時間と労力を費やすことになりました。これらの工程を経るからこそガンプラであるべきクオリティを保つことができました。

ガンプラ=プラスチックという固定観念を超えてマテリアルを追求した「ガンダリウム合金モデル」は、そこに至る工程までもガンプラの未来につながる極めて重要な試金石となりました。

『ガンダリウム合金モデル 1/144 RX-78-2ガンダム』商品概要
商品名:ガンダリウム合金モデル 1/144 RX-78-2ガンダム
販売価格:220,000円・税10%込(送料・手数料別)
発売予定日:2020年7月21日(火)13時よりプレミアムバンダイ内ホビーオンラインショップにて予約受付開始。2020年12月より順次発送予定。
※予約受付は期間限定販売です。数量に達し次第終了となります。
※一般流通での販売はございません。
対象年齢:15歳以上
パーツ数:71(内、合金パーツ:47)
サイズ:全高約125mm
主な材質:チタン合金、ABS、PMMA、PET
セット内容:ガンダリウム合金モデル 1/144 RX-78-2 ガンダム、アクリル台座、ギャランティカード、インストラクションマニュアル(解説書)、コンストラクションマニュアル(組立説明書)
ご予約はこちらから!
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