自伝映画『Respcet(リスペクト)』の主演はジェニファー・ハドソン
偉大な女性シンガー、アレサ・フランクリンが闘病の末、この世を去ったの2018年8月。
それまでにも彼女のサクセスストーリーの映画化案は何度もありました。
しかし映画のハイライトとなる歌唱シーンを演じられるような俳優が見つからなかったそうです。
アレサ・フランクリンといえば、黒人女性として全米No.1に幾度となく輝き、圧巻の歌唱力でローリング・ストーン誌が選ぶ歴史上最も偉大シンガーに1位に選ばれています。
彼女のたぐいまれな歌唱力は、幼少時代から通う黒人教会のゴスペルが基礎となり、歌手になった後も、その根底にある信仰が歌声に反映されていたと言われています。
教会出身ということで、ゴスペルのアルバムも出していて、たとえその場が教会でなくても、彼女が歌うとそこが教会になる、と言われるほどゴスペルシンガーとしても影響力は大きかったようです。

その彼女が晩年、本人役を指名したのが、『ドリーム・ガールズ』でビヨンセをおさえて歌唱力を絶賛されたジェニファー・ハドソンでした。
ジェニファー・ハドソンは、アメリカのオーディション番組『アメリカンアイドル』の出身で、サードシーズンで7位という順位には終わりましたが、彼女の印象は強く、デビューを勝ち取りました。
ジェニファーの歌の原点もまたアレサと同じ黒人教会のゴスペルです。
アレサは自分と同じルーツをもつジェニファーに自分の役を指名したのも納得です。
加えて、ジェニファーはアレサを演じるプレッシャーにも打ち勝てる強さと歌唱力の持ち主だからではないでしょうか。
実際に、ジェニファーはイベントなどでアレサの歌を何度も歌い、その実力を証明しています。
アレサの葬儀でも彼女のゴスペルの代表曲、「Amazing Grace(アメイジンググレイス)」を追悼の意をこめて、ジェニファー・ハドソンが歌いました。
その歌声は圧巻で、アレサの選択はまちがっていなかったのでしょう。
アレサ・フランクリンの名を知らしめた曲「Respect(リスペクト)」
映画の題名にもなっているアレサの代表曲「Respect(リスペクト)」は、1967年4月にオーティス・レディングの曲をカバーし全米1位を獲得した曲です。

その曲の意味をアレサは女性の尊厳を表し、フェミニズムや公民権運動の参加になったと言われています。
アレサ本人もこのように語っていたそうです。
黒人の尊厳と自由を訴え、黒人の歴史そのものと当時のオバマ大統領がアレサのことを語り、有名になりました。
世界のアーティストや著名人がアレサ・フランクリンを追悼
アレサ・フランクリンへの追悼の意は、世界中のアーティストや著名人から寄せられました。
その多くが彼女への感謝でした。
マライヤ・キャリーは、アレサとTV歌番組で共演したことを振り返り、歌の師であり、友人であったと語りました。
日本でも多くのアーティストがアレサの影響を受けたことは間違いありません。
その中の1人、大黒摩季も公式ツイートでアレサに追悼の意を表していました。
2019年8月には、大黒摩季や小柳ゆきら、アレサ・フランクリンを敬愛するアーティストたちで追悼ライブをビルボード東京で行いました。
生前、飛行機恐怖症だったアレサは、日本に来日したことはありませんでした。
日本でも多くのファンが圧巻の歌声を生で聴いてみたかったことでしょう。
彼女自伝映画をきっかけに、彼女の素晴らしさが知らしめられるのではないでしょうか。
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