機動戦艦ナデシコとは?
同時期にはロボット系アニメ作品として、ひとつの時代を築いて社会現象にもなった「新世紀エヴァンゲリオン」があったため、当時は本作と比較されることも多かったですが、目指している方向性やテーマは全く異なるものでした。
さらには本編で「ゲキ・ガンガー3」というスーパーロボットの活躍を描くオリジナルアニメが登場して、劇中劇といったかたちで展開されているのも他作品では類を見ない展開といえるでしょう。
神曲と言われるオープニング・エンディング
機動戦艦ナデシコのオープニング曲である「YOU GET TO BURNING」はアニメソング至上の名曲として挙げられ、これまで数多くの歌手たちからカバーされています。
エンディング曲の「私らしく」は、ヒロインであるミスマル・ユリカの声優を務める桑島法子が歌手を担当していて、艦長という責任ある立場ながらも乙女チックな心情を表した内容です。
そして、最終回のエンディングのみ「いつか…信じて」と、これまで違った楽曲を採用して、ナレーションを入れながら物語を締め括ったことも印象に残るような結末といえます。
機動戦艦ナデシコのストーリー
22世紀末、木星方面から現れた兵器群・木星蜥蜴(もくせいとかげ)は、圧倒的な戦力で火星や月を次々に制圧していきました。そして、地球にもチューリップと言われる戦艦を各地に降下させ、侵略を始めました。
しかし、木星蜥蜴に支配された火星にいる人々を救うべく、民間企業であるネルガル重工は宇宙戦艦ナデシコを開発して完成させたのです。クルーの募集も行なわれ、「能力が一流なら性格は問わない」という方針によって、個性が強い人物ばかり採用されることになりました。
火星生まれの主人公テンカワ・アキトは、ナデシコが出発する日に、たまたま幼なじみのミスマル・ユリカと再会。艦長だったユリカを追って、アキトはコックとしてナデシコの正式クルーとして採用されます。しかし、IFS処理と呼ばれる手術を受けていたため、人型ロボットの「エステバリス」を操縦するパイロットとしても活躍することになるのです。
機動戦艦ナデシコの魅力とは
ポイント1.古さを感じさせない完成度
作品タイトルが示すように、人型ロボットに焦点を当てたアニメではなく、戦艦ナデシコを中心にストーリー展開していきます。あくまで人型ロボットは戦艦ナデシコをサポートする役割。だからこそ、一般的なロボットアニメとは違って、視聴者に斬新さを感じさせる内容に仕上がっているのかもしれません。
ポイント2.ゲキ・ガンガー3の存在感
しかし、後半からはストーリーの根幹となるほどの存在となり、マクロスでいう歌のような位置付けで活用されています。敵勢力と平和的に戦いを終わらせるための架け橋となり、アニメ作品としての枠を超越するようになるのは面白いです。
ゲキ・ガンガー3の存在そのものが後半の物語を展開するうえで、とても重要な布石となっていて、大きな意味をもつようになることは前半パートではなかなか予想できませんよね。
ポイント3.シリアスさの奥にあるラブコメ要素
アニメ版の終わりは、続編があり、まだまだ物語が続きそう気配な気がします。しかし、物語は本当にここで終わりです。劇場公開用として、後に続編となるストーリーは制作されますが、方向性はアニメ版と違った内容になっています。
つまり、人間同士の争いや戦争をテーマにしているのですが、単純に、恋愛感情や好きという気持ちが大切というメッセージ性を強調しているのではないでしょうか。
機動戦艦ナデシコは絶対に観るべきアニメ
色褪せないコンテンツ
機動戦艦ナデシコは「新世紀エヴァンゲリオン」のように社会現象となることはありませんでしたが、こちらはこちらで名作といえるコンテンツです。
知らなかったアニメファンはもちろんのことですが、視聴したことがある人も、この時代に改めて観ることで偉大さを感じる作品だと思います。ぜひこの機会に名作アニメである機動戦艦ナデシコをご覧になってください。
 
     
     
            




