タツノコプロらしい盛り上がるオープニング
初代・Ⅱから脈々と受け継がれているオープニング曲のイメージは踏襲されていて、その上、映像では主人公・健の武器であるGフェンサー、ゴッドフェニックスに変わる新しい戦闘マシーン・ガッチャスパルタンの格好良さが際立っています。
改めて曲や映像を見直してみても、色褪せない魅力を感じますよね。製造元であるタツノコプロの圧倒的なこだわりやプライド・個性が伝わってきます。
科学忍者隊ガッチャマンFのあらすじ
科学忍者隊は2回に渡って世界征服の野望を目論んだ秘密結社ギャラクターの影の支配者・総裁Xの野望を打ち砕いてきました。しかし、崩壊したギャラクター本部では、総裁Xの残骸から生きていたメカ部分が再び活動を始めて、あらゆる機械を吸収することで増殖していた。
その頃、新たに世界征服を目論む組織として、マフィアのエゴボスラーファミリーが登場。科学忍者隊とエゴボスラーとの対決の最中に、謎の巨大メカ怪獣が出現してニューゴッドフェニックスはいとも簡単に撃墜されてしまいます。そして、巨大メカ怪獣を作り出していたのは総裁Xの残骸から生まれた総裁Zでした。
利害が一致したエゴボスラーと総裁Zは手を組んで、新生ギャラクターを名乗って世界征服を本格化させていきます。
ニューゴッドフェニックスを失ってしまい満身創痍だった科学忍者隊は、ガッチャマンの基地で新たな力となるガッチャスパルタンやGフェンサーなどの武器を与えられ、新生ギャラクターから世界を救うために立ち向かっていきます。
ケン・ジョーと絶大な人気を誇るメンバー
科学忍者隊のメンバーは初代・Ⅱから変わらず、大鷲のケン、コンドルのジョー、白鳥のジュン、燕(つばくろ)の甚平、みみずくの竜、以上の5名で構成されています。その中でも、特に人気が高くて重要な立ち位置の2人を紹介していきます。

ジョー
ガッチャスパルタンの格好良さ

一新された美しいフォルム
ニューゴッドフェニックスから全面的にリニューアルされたデザインは、鋭角的なフォルムとメカニカルなイメージが印象的です。
合体することで発生するデルタパワーフィールドは、バリアのように敵から身を守ることもできるうえに、体当たりで突っ込むといったように攻撃に活かすことも可能にします。
満を持して中盤から使用可能になる科学忍法ハイパーシュートは、大鷲のケンの武器であるGフェンサーと、ガッチャスパルタンのデルタフィールドパワーが連動することで発動する必殺技です。
南部博士の存在感の大きさ
今作ではニューヨークに移転した国際科学技術庁の長官に就任したため、モニター越しで科学忍者隊に指示を出している場面が多くなりました。しかし、博士という肩書きの印象とは違い、科学忍者隊メンバーやスパイ・工作員のような活動をする場面もあり、指示を出すだけの立ち位置ではなかったことが南部博士の大きな魅力ではないでしょうか。
割れたガラスの欠片を手裏剣のように投げたり、銃器の扱いに長けていたり、意外と身体能力が高いところも見逃せません。
最後はギャラクターに捕まりって自白剤による拷問を受けますが、耐え切ってみせ、逆にエゴボスラーに自白剤を飲ませて重要な情報を引き出すといった活躍をみせます。しかし、最後は銃で撃たれ、科学忍者隊の目の前で死んでしまいます。
南部博士の人気の凄いところは、実際に葬儀が行なわれたことです。「あしたのジョー」の力石 徹(りきいし とおる)や「北斗の拳」のラオウなど、漫画・アニメのキャラクターが死んだことで葬式が行なわれた例はありますが、南部博士も数多くのファンに愛されたキャラクターだったため、千代田会館にて追悼イベントが開かれています。その事実だけでも、その存在感の大きさを後世への歴史として語り継がれることになるでしょう。
科学忍者隊ガッチャマンFを見返して魅力を再発見!

三部作にして物語の完結
規制の関係で、現在のアニメでは許されない表現やセリフの言い回しに注目して視聴するのも面白いかもしれません。
そんな魅力が旧作の中でも根強い人気を誇る科学忍者隊ガッチャマンには多いことでしょう。
とくに注目すべきは最終回の展開で、視聴者に考えて創造させる余地を残していることも見逃せません。
令和の時代に改めて視聴することで、新しい発見をすることができるアニメだと思いますので、この機会にぜひご覧になってみてください。