ハリウッド映画全盛期を支えた女優列伝【ローレン・バコール編】

ハリウッド映画全盛期を支えた女優列伝【ローレン・バコール編】

皆さんはローレン・バコールという米国の女優さんをご存知だろうか?日本ではあまり人気もなく知らない方が殆どじゃないかと思っているのだが、実は知る人ぞ知る、そのハスキーヴォイスと情熱的な物腰で数多くの男性を虜にした経歴を持つ女優だった。また、私が尊敬して止まない男優ハンフリー・ボガートの奥様でもあっただけに、私にとって興味が尽きない女優の一人である。


上目使いの眼差し(ザ・ルック)とハスキー・ヴォイスでメロメロに!!

ローレン・バコール(英: Lauren Bacall、1924年9月16日 - 2014年8月12日)は、米国の女優。独特のハスキーヴォイスと官能的な容姿で知られ、2009年には映画芸術科学アカデミーから「ハリウッド黄金時代を代表する女優だったことに敬意を表する」としてアカデミー名誉賞を受賞している。

本名	ベティ・ジョーン・パーセク (Betty Joan Perske)、後にPerskeからBacallに改姓している
生年月日	1924年9月16日
没年月日	2014年8月12日(89歳没)
出生地	米国・ニューヨーク州ブロンクス
死没地	米国・ニューヨーク州マンハッタン
国籍	米国
身長	174cm

上目使いの眼差しが上手で、”ザ・ルック”とも呼ばれ、世の男性陣を魅了した。

1945年頃のローレン・バコール

両親がともにユダヤ系であった!!

ローレン・バコールは1924年9月16日に、物品販売員であった父親のウィリアム・パーセク(1889〜1982)と、事務の仕事をしていた母親のナタリー(1901-1977)との間に、ニューヨークのブロンクスで生まれ、ベティ・ジョーン・パーセク (Betty Joan Perske) と名付けられた。母親であるナタリーの姓はウェインステイン=バコール (Weinstein-Bacal)で、芸名もここから来ている。

ローレン・バコールの赤ん坊の頃

両親はともにユダヤ人で、母親はルーマニア王国出身でエリス島を経由して移民した人物で、ロシア帝国ヴィスワランド (en:Vistula Land) 出身の父親との間にニュージャージーで生まれたという。

ローレン・バコールが5歳のときに両親が離婚し、後にローレンは母親のルーマニア由来の姓である「バコール」を名乗るようになった。両親の離婚以降、バコールは父親には一度も会っておらず、母親と緊密な関係を築いていったようだ。

ローレン・バコールが11歳の頃

母娘2人の生活は決して楽ではなかったと思うが、割合裕福な親戚が多かったため、その親戚の援助を受けながら学校に通ったそうだ。幼い頃から女優に憧れていた彼女はバレエのレッスンにも通いながら、マンハッタンの高校に通ったが、ときどきは授業を抜け出して、憧れの大女優ベティ・デイヴィスの追っかけをしていたこともあったとな!!

ローレンは1941年からアメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツで演劇の勉強を始めた。この時期のローレンは、セント・ジェームズ・シアター (en:St. James Theatre) で案内係としても働いていたほか、ファッション・モデルとしても芸能活動を始めていた。1942年、彼女が17歳の時、舞台 「Johnny 2×4 」 で通行人という端役ではあるが、遂にブロードウェイ・デビューを果たすことになった。

女優になる前の頃

ローレンは1943年に、雑誌 「ハーパーズ・バザー」の表紙のモデルを務め、これを見た社交界の花形ナンシーが、当時の夫ハワード・ホークス監督に彼女を推薦したことが、映画出演 のきっかけとなった。ホークスはバコールと週給100ドルで7年間の契約を結び、女優としてのキャリアを開始したバコールの面倒を見るようになった。「ローレン・バコール」という芸名は、「ローレン」をホークスが名付け、「バコール」は母親の旧姓の一部からバコール自身が変えたものである(Bacal → Bacall)。

ホークス監督は低音で深みのある発声の訓練方法を指南。彼女はビバリーヒルズのマルホラ ンド・ドライブの頂上で、キリストを題材とした小説 「聖衣 The Robe 」 を大声で朗読してハスキー・ボイスをものにしたという。

雑誌 「ハーパーズ・バザー」 (1943年)の表紙のモデルを務める

ホークス監督が製作する映画『脱出』(1944年)のスクリーンテスト期間中にローレンは緊張からくる自身の震えを抑えるために、顎を胸に押し付けた姿勢でいたため、上目づかいでカメラに向かうようになった。期せずしてこの目線が「The look(ザ・ルック)」と呼ばれるようになり、その低い声と共にバコールの”トレードマーク”となっていった。

そろそろローレンの映画紹介と行きますか?

その1.映画『脱出』・『三つ数えろ』・『キー・ラーゴ』の3作品は絶対外せない!!

3作品を個別で説明すると時間もスペースも無駄になりそうなので、一応纏めて説明します。
これら3作品ははっきり言えば、ローレンの伴侶になる、OR、なった夫のハンフリー・ボガートと共演したハードボイルド・ミステリー作品で、彼女のハスキーな声と、物言いたげな独特の上目遣いの表情で、一躍彼女の得意ジャンルの一つとなってしまったのだ。

『脱出』(だっしゅつ、To Have and Have Not)は、アーネスト・ヘミングウェイの小説『持つと持たぬと』(1937年、原題:To Have and Have Not)を映画化した1944年のハワード・ホークス監督による米国映画。

『三つ数えろ』(みっつかぞえろ、The Big Sleep)は、1946年の米国映画。レイモンド・チャンドラーの『大いなる眠り』をハワード・ホークスが映画化したサスペンス映画。プロットが大変込み入っていることでも有名。

『キー・ラーゴ』(原題: Key Largo)は、マクスウェル・アンダーソンの1939年の戯曲をジョン・ヒューストン監督により映画化した1948年の米国映画。

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ボギーとローレンはその後も『潜行者』(1947)で共演、1949年には長男・スティーヴンが、52年には長女・レスリーが誕生し、円満な家庭生活を送っていた。しかしその後久々に夫婦共演作の話が持ち上がり、準備を進めていたところ、ボギーが食道がんに倒れてしまう。ローレンは献身的に看病したが、1957年1月14日、ボギーは死去。57歳だった。

その2.映画『百万長者と結婚する方法』でワンパターン作風打破!!

『百万長者と結婚する方法』(ひゃくまんちょうじゃとけっこんするほうほう、原題:How to Marry a Millionaire)は、1953年の米国のロマンティック・コメディ映画。

監督	ジーン・ネグレスコ
脚本	ナナリー・ジョンソン
原作	ゾーイ・エイキンス
   デイル・ユーンソン
   キャサリン・アルバート
製作	ナナリー・ジョンソン
出演者	ベティ・グレイブル
    マリリン・モンロー
    ローレン・バコール

人生は金こそ全てと、最高級アパートに引っ越して金持ち男を見つけようとする3人のモデルたちを主人公に、恋の駆け引きが大画面いっぱいに展開される。一応、主役格はバコールだが、何と行ってもド近眼でコメディエンヌぶりを発揮するモンローも可愛い。

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その4.映画『ラスト・シューティスト』で初老の未亡人役を怪演!!

『ラスト・シューティスト』(原題: The Shootist)は、1976年製作の、ジョン・ウェイン主演の西部劇映画である。1975年に発表された同名の小説の映画化で、ローレン・バコール、ロン・ハワードそしてジェームズ・ステュアートが共演している。師であるジョン・フォード亡き後も、一人で奮闘したジョン・ウェインの遺作となった作品である。

監督	ドン・シーゲル
脚本	マイルズ・フッド・スワザウト
   スコット・D・ヘイル
原作	グレンドン・スワザウト
製作	M・J・フランコヴィッチ
   ウィリアム・セルフ
出演者	ジョン・ウェイン
    ローレン・バコール
    ロン・ハワード
    ジェームズ・ステュアート

ラスト・シューティスト [DVD]

この作品で、ジョン・ウェインは配役にも責任を持ったそうだ。。ローレン・バコール、ジェームズ・ステュアート、リチャード・ブーン、そしてジョン・キャラダインの出演は、彼の意向によるものである。特にバコールは、20年ほど前に夫であるハンフリー・ボガートを癌で亡くしているので、出演オファーの時に快諾したそうだ。

政治的なスタンスの違いからジョン・ウェインとローレン・バコールの仲が心配されたが、二人の仲は旧知の如く良好だったそうだ!!。

洋画キャビネ写真 [ラスト・シューティスト」より

日本とも意外な関係があった!!

スタジオジブリ作品 『ハウルの動く城』 (2004年/監督:宮崎駿) の英語版で荒地の魔女の吹替えをした。

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