【誰がなんと言おうと自分はマイキー派!!】倉木麻衣さんのウィスパーボイスの魅力

【誰がなんと言おうと自分はマイキー派!!】倉木麻衣さんのウィスパーボイスの魅力

1999年にデビューした、倉木麻衣さん。宇多田ヒカルさんとデビュー時期やイメージが重なり、世間ではいろいろ言われたこともありましたが、私は誰がなんと言おうとマイキー派です!!。


向こうがヒッキーなら、こちらはマイキーと呼んで!!。

1998年の年末に発表した「Automatic」が、じわじわと評価を上げ、あの「くねっくねっ」とした不思議な(というか今までにない)振付が非常に印象的だった宇多田ヒカルさんは、「ヒッキー」というニックネームで呼ばれるようになりました。
そしてその少し後に「Love、Day After Tomorrow」でデビューした倉木麻衣さん。
同じような「くねっくねっ」とした振付のPVが印象的で、「マイキー」というニックネームで呼ばれるようになります。
同じような振付でデビュー、「ヒッキー」と「マイキー」という、シンクロニシティなニックネーム。

「倉木麻衣は宇多田ヒカルのパクリ」事件の顛末は?? - Middle Edge(ミドルエッジ)

これは一大ムーブメントを巻き起こしつつある宇多田ヒカルさんの活躍に便乗して、ビーインググループがコピー商品を当てつけてきたのではないか、という評判が大きかった当時。
確かに小室哲哉さん本人が、「宇多田ヒカルさんが自分の時代を終わらせた」とも語っているように、J-POPというものの中でも特にPOPなサウンドが日本中に広まっていた世の中に、突如現れたR&B。
Automaticから始まった、宇多田ヒカルさんの怒涛のシングル発表は、日本の音楽シーンが純和風の味付けであったところに、突如バター醤油のように、「和」の要素の中に「洋楽」のセンスを織り込んだ作品を叩きつけたという点で、非常にショッキングな出来事でした。

マイキーファンからすれば、「全然違います!!」。

確かに、ビーインググループの商売作戦で、ヒッキーのコピー商品を作ってきた、
そういう面はまったくなかった、とは言い切れません。
しかも純粋なシンガーソングライターである宇多田ヒカルさんに比べて、倉木麻衣さんは、作曲に関しては「大野愛果さん」という天才メロディーメーカーによる「合作」である分、「セルフメード」がどうしてもより評価される世の中では、「パクリ」と評価されてしまうのもやむを得ないことであったと思います。

しかし、倉木麻衣派からすると、「宇多田ヒカルと倉木麻衣はまったく別!」です。

ストレートな熱唱系VSウィスパーボイス。

「Automatic」の次に発表されたこの「Movin' on without you」も、衝撃でした。
Automaticで披露した圧倒的な熱量のボイスにプラスして、男への「いらだち」を思い切り歌詞に入れ込み、叫ぶように歌うこの曲を聴いた人は、あきらかに「次の時代の歌」というものを感じたでしょう。
この曲の特徴は、「男へのいらだち、怒り」を表すために、短調(マイナーコードというのでしょうか)を使った点です。
これにより、激しい感情がビシバシと聴き手に伝わってくるのです。
また、ミドルエッジ世代には、冒頭の歌詞「枕もとのPHS 鳴るの待ってる」という「PHS」という言葉が懐かしさを醸し出すこともあって、より感情移入しやすいのではないでしょうか。

これに対して、我らがマイキーが次に出した曲は、「stay by my side」。
「ずっとそばにいようね♡」という、非常に穏やかな曲。
2人のこの2曲を聴き比べていただくと明確だと思うのですが、「宇多田ヒカルと倉木麻衣は全然違う」んです。

宇多田ヒカルさんは、声量が豊富で、激しい感情をぶつけてくる「熱唱系」であるのに対し、倉木麻衣さんは、「ウィスパーボイス」という、ささやくような声が非常に特徴です。
この「ウィスパーさ」が、倉木麻衣さんの魅力のすべてといっても過言ではないでしょう。
もちろん倉木麻衣さんの曲の中でも熱唱する作品はあるのですが、パワフルに歌っても、どこかにウィスパーさが隠れているのです。

聴きこまないとなかなかわからないウィスパーボイスの魅力。

倉木麻衣さんのライブ映像が流れるというので、大いに期待してテレビの前で待っていた私ですが、はじめてCDではないライブでの歌唱を聴いて、「?」と思ったのを覚えています。
「声量がない・・・。」というのが第一の感想でした。
今まで聴いてきたCD音源は加工されているのではないか、という疑問さえわいてしまったものでした。
実はこれは、ウィスパーボイスは聴きこまないとその良さがわからない、というトリックでもあったのです。
また、デビューして間もない当時の彼女は、人前で歌うことに対してかなり緊張していたと後日談で話していましたので、そのためにさらに声が出なかったのかもしれません。
しかし、彼女はその後もライブを重ね、度胸もついたのでしょう。
その後のライブでは、はじめて聴いた時の一種の「頼りなさ」は一切なく、ノリノリになれる生歌を聴かせてくれます。

10周年ライブの映像がありました。
本当にデビュー間もない時のライブ映像とはまるで違う声量。
ボイストレーニングもされたのでしょうし、数々のライブをこなして度胸もついたのだと思います。
ここから言えることは、(個人的な感想になりますが)「天才」「天賦の才能」である宇多田ヒカルさんに比べて、倉木麻衣さんは「努力の人」であるのだと思います。

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こちらの記事によると、2000年に発売されたファーストアルバム「delicious way」の初動枚数は、700万枚を売った宇多田ヒカルさんの「First Love」の初動枚数を上回ったとのことです。
マイキーファンである私も、それは知りませんでした。
ただ、繰り返しになりますが、ファン目線から言えば、「宇多田と競った」というのは違うんだよなあ・・・と、言いたいところです。
宇多田ヒカルさんは宇多田ヒカルさんであり、倉木麻衣さんは倉木麻衣さんである。この2人の間には明確な線引きがあり、競ったところといえば、作品の良し悪しとは別の、単なる数字である売上枚数などである、というのが私の持論です。

出世曲「Secret of my heart」の名を冠したオール英語アルバム。

デビュー曲「Love、Day After Tomorrow」と、2作目「Stay by my side」で、ノンタイアップでありながらある種ミステリアスな魅力でファンをつかんだ倉木麻衣さんですが、現在まで音楽活動を続けている上でキーになっている曲は、テレビアニメ「名探偵コナン」のタイアップ曲ともなった「Secret of my heart」でしょう。
その名前を冠したアルバムがあります(Mai-K名義)。しかも、オール英語での歌唱。
売り上げ枚数などはわかりませんが、宇多田ヒカルさんの切り開いた「R&B」という音楽のジャンルは、日本ではまだそれほど主流にはなっていなかったので、海外での活動も視野に入れて作ったのかもしれません。

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シングルで(日本語で)発表された曲を英語で歌いなおしてくれているところも聴きどころですが、ファンの間で「神曲」とも称されているのがこのアルバムでのオリジナル曲、
2曲目の「Did I hear you say that you're in love」です。
初めてこの曲を聴いた時には、衝撃が走りました。
美し過ぎるメロディに乗せてゆったりと歌う倉木麻衣さん、いや、このアルバムでは「Mai-K」のウィスパーボイス。
シングルカットすればより売れたのではないかと思います。
動画がありましたので、ご紹介します。

この曲のメロディラインに似ているのは、伊藤由奈さんの「Endless Story」ですね。
映画「NANA」で大ヒットした曲です。
倉木麻衣さんの「Did I Hear You Say That You're In Love」との共通点は、ゆったりとした流れの曲の中で、まるで母親にあやされながら眠る赤ん坊のような気持ちになれる、極上の安心感を感じることのできる曲調なのです。


倉木麻衣さんの歌を聴いてるとすごく気持ちよくなるのですが声に魅力があるのでしょうかね?

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1361760608

倉木麻衣さんの歌を聴いてるとすごく気持ちよくなるのですが声に魅力があるの... - Yahoo!知恵袋

ここまで、私個人の感想を書いてきたわけですが、同じような魅力を感じている方をネットで見つけました。
やあ、自分だけでなかった、と思います。
この質問に対する回答をご紹介します。

なぜマイキー派なのか。

1990年代のJ-POPを席巻した小室哲哉さんが語るように、J-POP界をガラリと変え、新時代を作ったという点では、宇多田ヒカルさんの功績はものすごいものがあると思いますし、私も宇多田ヒカルさんの作品はずいぶん聴きました。
しかし、「じゃあ倉木麻衣さんとどっちがいい?」と聞かれると、迷いなく「倉木麻衣さん」のファンであると言い切れます。
これは、個人の好みであるからです。
宇多田ヒカルさんの作品は、壮大な世界を思い浮かべる、そして、感情の爆発を歌にこめ熱唱するタイプであり、個人的には、「あくまでも比較のうえ」ではありますが、「トゥーマッチ感」があります。
それに対し、倉木麻衣さんは、等身大の世界を、「ウィスパーボイス」で、ささやいてくれるという、一種の安心感を持つことができるのです。
圧倒的な功績を作り上げたのは確かに宇多田ヒカルさんであり、「R&B系」という、宇多田ヒカルさんの作り上げたブームに乗った、というのもあるだろうなとは思います。
しかし、だからといって、「パクリ」だけでここまで活躍できるほど、音楽業界は甘くない。
そこには、倉木麻衣さんにしかない魅力があったからだと断言したいと思います。

この「倉木麻衣ワールド」を、端的に現した作品をご紹介したいと思います。
NHKの朝の連続テレビ小説「オードリー」の主題歌に選ばれた、「Reach for the sky」です。
あくまでも控えめに、しかし聴く人を安心させ、でもちょっと聴くとワクワクする、そんな象徴的な曲だと思います。

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邦楽 1990年代 J-POP 1999年

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