レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンについて
以下、敬意をこめて、RATMと書かせていただきます。
この記事で紹介する空耳の原曲のうち、「ナゲット割って父ちゃん」と聞こえる曲「killing in the name」の収録されたアルバムのジャケットは、僧侶が迫害を受けていることに抗議して焼身するという衝撃の写真のため、この記事では出すことができません。
それほど強烈なメッセージ性を持ったアルバムの曲が、なぜか「ナゲット割って父ちゃん」という間抜けた空耳になってしまう、数ある空耳の中でも、アウシュビッツの悲劇をスラッシュメタルの心で批判した、スレイヤーの「angel of death」の中のキモの部分、「infamous butcher!」が「一分です!お茶!」と聴こえる空耳と肩を並べるような不謹慎な空耳です。
(参考動画)スレイヤー「angel of death」。
「ナゲット割って父ちゃん」の空耳。
この牧歌的な「かわいい子供がお父さんに”ナゲット割って”という意味不明なお願いをしてお父さんが言われるがままにノリノリでチキンナゲットを割り続ける。」というある意味シュールな行動を表現している空耳ですが、この原詞は、「Now you do what they told ya」という英語で、彼らが意味するところは、「権威に逆らうことなく、言われた通りに悪いことをあたかも正義の名のもとに行う」という、鋭い権力組織へのアンチテーゼを歌っているもののようです。
参考にさせていただいたサイト。
RATM KILLING IN THE NAMEの歌詞を教えて下さい。 - Killing in the name of... - Yahoo!知恵袋
RATMのライブ映像による「ナゲット割って父ちゃん」。
激しい権力組織批判を歌ったこのライブ映像。
「お前らは何の疑問も持たずに権力の名のもとに、言われるがままに悪事を働いているのだ。それでいいのかお前ら!」とばかりに、オーディエンスに向かって腕を突き出すRATM。
カッコイイですね。
しかしその仕草に対して聞こえる空耳が、「ナゲット割って父ちゃん」というこのギャップが、不謹慎過ぎて笑えますね。
RATMの他の空耳作品。
パン!パン!夜食のパン!パン!パン!夜食のパン!
上の動画は、再生位置を空耳箇所に合わせて設定しています。
メガデスの元ギタリスト、マーティ・フリードマンさんは、タモリさんから「外国のミュージシャンは、(日本の)空耳のことは知っているんですか?」と聞かれ、「全然知らないと思います。喜ぶ人もいるし、怒る人もいるでしょう。」と答えていましたが、少なくともRATMの皆さんは、自分たちの作った激しいメッセージソングが、日本ではパンだのナゲットだの言われてしまっては、間違いなく激怒するでしょうね。
この曲は先ほどの「ナゲット割って父ちゃん」の収録されているアルバムと同じアルバムに入っており、宗教的弾圧に抗議して焼身する僧侶自身の気持ちを代弁し、「己を燃やし尽くせ、さあ、燃えろ!燃えろ!」という非常に激しい内容の作品なのですが、やはり空耳になると「夜食のパン!」という、これまた不謹慎なことになってしまっています。