概要

初代『サルゲッチュ』パッケージ
Amazon | サルゲッチュ | ゲームソフト
1999年6月24日発売。世界初のデュアルショック「専用」ソフトです(コントローラーにデュアルショック機能がないと遊べない)。
この作品は、「ピポサル」と呼ばれる特殊なヘルメット「ピポヘル」をかぶったサルたちを次々と捕獲していくゲームです。プレイヤーはゲームの主人公を操作し、「ガチャメカ」と呼ばれる道具を駆使してピポサルを研究所へと転送していきます。
タイムスリップした先の様々な時代を駆け巡り、最終目的であるボス猿「スペクター」の「ゲッチュ」を目指します。難易度は後のシリーズと比べると若干高めでした。
テレビCMではガッツ石松さんと着ぐるみのピポサルたちが出演し、印象に残っています。
当時のCM
ストーリー
ある日、主人公のカケルはハカセの研究所に友達のヒロキと共にやってきた。だが、研究所ではヘルメットをかぶったサル達が大暴れ。
原因は、遊園地の人気者だったサル「スペクター」。スペクターはハカセの発明した「ピポヘル」をかぶったことで知能が上がり、悪の心が目覚めてしまったのだ。
彼は遊園地にいたサル達と共に脱走。スペクターは「歴史改造計画」を目論み、研究所に乗り込みタイムマシンを使ってサル達を過去の世界に送り込んでしまった。
カケルはハカセから逃げたサルの捕獲を命じられる。サル達を捕まえ、計画を止めることは出来るのか…。
ゲームの特徴

『サルゲッチュ』パッケージ裏
Amazon | サルゲッチュ PlayStation the Best for Family | ゲームソフト
敵を倒すのではなく捕まえるという当時、斬新なシステムを採用。
ガチャメカを駆使し、ステージごとに決められた数のサルを捕まえるとクリアとなり、次のステージに進めるようになります。
クリア条件はすべてのサルを捕まえるという訳ではなく、コンプリートには再度訪れる必要があります。
ステージを進めると使えるようになるガチャメカを使わないと、捕まえられないサルもいます。
一部の捕まえたサルはポケットステーションへ転送して、『ホルゲッチュ』というミニゲームを本編とは別にプレイすることも可能です。
ポケットステーションは初代PSソフトのみに対応している為、初代ならではの要素と言えますね。
ちなみに現在でもPSvitaがあればポケットステーションを再現できるため、アーカイブスでも可能になりました。
サル以外の敵も存在しますが、それらは捕まえられないので倒すか無視して進みます。
プレイ動画
評価点
簡単で親しみやすい操作性
攻撃の当たり判定が分かりにくいですが、それ以外は直感的な動作で主人公を動かすことが出来ます。
ストーリーの完成度と演出、BGM
タイムスリップしたサルを捕まえるというコミカルなストーリーながらも、時としてシリアスな展開もあり、そのバランスが絶妙でした。
演出も凝っており、たとえばラストステージでは最初BGMは流れず、サルに見つかり警報がなることで初めてBGMが流れるようなっています。
曲も良曲が多く特にラストステージの曲は演出の力もあり評価が高いです。ステージのBGMは寺田創一氏によるアップテンポなテクノやドラムンベースが中心となっています。
万人受けを狙ったシリーズの1作目であるにも関わらず、クラブ界隈以外では余り知られていなかったドラムンベースを積極的に導入しているのも特徴です。ゲーム機からの音声出力は音質面で劣るため、サウンドトラックは2010年代初頭に、レコーディング・マスターに忠実な形でCD化されており、音楽好きの間でも名盤とされることが多いです。

『サルゲッチュ』オリジサル・サウンドトラック
Amazon.co.jp: Ape Escape Originape Soundtracks / サルゲッチュ・オリジサル・サウンドトラック: Soichi Terada Ape Escape: デジタルミュージック
サルを捕まえる快感、ミニゲームの完成度、豊富なやりこみ要素
アイデアだけではなくサルをつかまえた時の快感が素晴らしく、何度でも捕まえたくなります。まさに「サル捕まえて、イイ気持ち!」。
200匹を超えるサルや、ステージのどこかにあるスペクターコインの収集、23種類のステージなどボリューム満点。
スペクターコインを集めるとスキー、ボクシング、シューティングの3つのミニゲームが遊べるようになり、更にどれもミニゲームとは思えないほど完成度が高いです。
サル一匹、一匹の作りこみ
ピポサルもとても可愛らしく、動きなどがとても活発的で見てるだけで愉快になります。
サルやステージのバリエーションが豊富で落書きするサル、キャンプしているサルなど様々なサルを見て楽しめます。
サル一匹、一匹に固有の名前も付けられおり、中には「アーノルド」や「サルベスタ」などのパロディ的ネタ要素も。
サルレーダーというガチャメカを使うことで、それぞれのサルの説明文も表示されます。
ステージは進めるごとにどんどん広くなっていき、上記の物を探す楽しみが増えていきます。
バラエティ豊かな「ガチャメカ」とサル
バラエティ豊富な9種類のガチャメカを使い分けてサルを捕まえていきます。
ですがもちろん、サルの方も機関銃で武装していたりUFOに乗っていたりと様々な手段を用いて対抗してきます。中には特殊な捕まえ方を要求される場合もあり、まさしく『サルとの知恵比べ』を楽しめます。
ピポサルにはパンツの色があり、色によって特徴が異なります。
「黄色」
最も多く出現する普通のサル。能力は平均的。
「水色」
垂れ目で臆病な性格。弱い個体がほとんどだが、見つけづらい所に隠れていることが多い。
「青色」
逃げ足が非常に速い。
「白色」
黄色と似ているが、警戒心が高いのですぐに感づかれてしまう。
「緑色」
暗視ゴーグルをつけており、遠距離からでも主人公を目視してくる。ミサイルランチャーの追跡攻撃も厄介。
「赤色」
ツリ目。非常に好戦的で、様々な武器を使う戦闘のプロ。格闘戦もこなす。
「黒色」
サングラスをかけているガラの悪いサル。弾速の早いマシンガンで武装している。
………などなど。
タイムアタックのやりこみ要素
ただクリアするだけであきたらないのならばタイムアタックに挑戦することもできます。
タイムアタックに挑戦するにはそのステージ全てのサルを捕まえる必要があります。
攻略率100%を狙うならランクゴールドまでで大丈夫(それだけでも難しいですが)。
しかし己の限界に挑戦したい人のためにランク「ミラクル」というものが存在します。
これは開発部が出した最速タイムであり、このゲームを知り尽くした人々からの挑戦なのです。
問題点
難易度が高め
決して理不尽なほどではないのですが、それでも比較的難易度は高めです。
今作は『2』や『3』などの続編と違い、ライフが半分の5しかないことも高難易度化に拍車をかけています。また、攻撃を受けた時の吹き飛びが大きいため、空中のステージではしょっちゅう落下します。
操作性があまり良くないというところも注意点です。
特に攻撃の当たり判定が分かりにくく、慣れるまでは距離感が掴みにくいです。
ステージが広大過ぎてサルがどこにいるかわからないことがある
一応、先ほど紹介したガチャメカの一つ、サルレーダーを使えばサルのいる方向が大まかにわかりますが、その時点では捕まえられないサルにも反応してしまうという欠点があります。
総評
敵を倒すのではなく捕まえるという斬新なゲーム性だけではなく豊富なやり込み要素やコミカルとシリアスをバランス良く組み合わせたストーリー、凝った演出など、総合的にかなりの出来の傑作です。この『サルゲッチュ』を象徴するキャラクターのピポサルはプレイステーションを代表するキャラクターとなり、『クラッシュ・バンディクー』シリーズのクラッシュに代わるSCEのマスコットキャラクターとして一時代を築く事になったのです。その後本作の人気を受けてシリーズ化。様々な新要素や変更された点はあるものの、基本的な面白さは変わりませんでした。
感想
記事を作成するにあたって、久しぶりにプレイしてみました。
当時のことを思い出しながら遊べて非常に楽しかったです。
楽しめる要素が盛りだくさんでオススメの一本ですが、ゲーム内容は少し子供向けでしょうか。
とはいえ、難易度も高めでやりごたえがある作品なので、まだシリーズをプレイしたことが無い方は、PSかPS2、PSVITA等を持っているならば是非手に取っていただきたいですね!
サル、捕まえてイイ気持ちになりませんか?
本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。
出典元はコチラです。
サルゲッチュ - ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~ - アットウィキ