『シンビーノ ジャワティストレート』本木雅弘のCMでブレイクしたオシャレ飲料

『シンビーノ ジャワティストレート』本木雅弘のCMでブレイクしたオシャレ飲料

1980年代後半に彗星のごとく登場したイケてる飲料シンビーノ ジャワティストレート。 本木雅弘によるイカしたCM、お洒落なデザインのパッケージ、無糖で健康的なイメージ。 市販の紅茶は甘いの常識を覆し、大ブレイクしたジャワティストレートの歴史を振り返る。


1988年に登場した『シンビーノ ジャワティストレート』

ジャワティストレートとは、インドネシア ジャワ島産の茶葉を使用した紅茶(ストレートティ)である。

俳優の本木雅弘を起用した個性的なCM話題となり、「市販の紅茶は甘い」そんな常識を覆し、大ヒット商品となった『シンビーノ ジャワティストレート』の歴史を振り返る。

1988年、発売当時のデザイン。
ビンと缶の両方で発売されていた。

発売当初のパッケージデザイン

「シンビーノ」って何?メーカー名?それともブランド名?

テレビCMでも「シンビーノ」という名称とともに紹介されていた為、メーカー名であると認識していた人も多くいたが、メーカー名ではなく、ブランド名である。

ジャワティストレートのために作られたブランドではなく、もとは「シンビーノ」という名前の飲料を発売するためのブランドであった。

当時の大塚製薬社長による「クルマを運転しなければならない人物が、陽が射す時間帯にノンアルコールで飲むことが出来るドリンク」というコンセプトを基に、アップルタイザーにヒントを得てリンゴ味の炭酸飲料が作られた。

そして、スペイン語で「無い」という意味の「sin」と「ワイン(アルコール)」という意味の「vino」を組み合わせて、シンビーノというネーミングで1983年に発売した。

パッケージデザインは、大塚製薬のヒット商品であるカロリーメイトやポカリスエットと同様に細谷巖が手掛けた。

現在では十分に認知されているお酒の代替飲料(ノンアルコールドリンク)だが、当時は飲酒や健康に対する意識がまだ低かったため必要性を感じてもらえなかった。
さらに1本355mlで300円前後と値段が高かったこともあり、売り上げ低迷が続いた。

新たに220ml瓶を市場に投入し、マンゴー・ローズヒップ・グァナバナなどの味を追加するなどしたが、状況は好転せず1988年にアップル味以外を製造中止にした。

だが、この失敗にめげず今度は「どんな料理にも合う、甘くない紅茶」としてジャワティストレートを開発。
同じ健康志向の飲料として、「シンビーノ」のブランド名を冠することになった。

ジャワティストレートがヒットした後の1990年頃にアップル味もひっそりと製造中止になり、「シンビーノ」ブランドはジャワティストレートのみになった。

取り扱いは大塚製薬から始まり、以降は大塚食品・大塚ベバレジとグループ内で移管を続けて大塚食品へ戻っている。

ジャワティストレートをヒットに導いた本木雅弘のテレビCM

ジャワティストレートのCMキャラクターに抜擢されたのは、1988年にシブがき隊を“解隊”後、俳優活動を開始した「モックン」こと本木雅弘。

サイケデリックで幻想的な衣装や背景で、ラッキィ池田が振り付けた奇妙なダンスを踊る本木雅弘の姿は、視聴者に大きなインパクトを与えた。

また、コーラや烏龍茶など他の飲料に対する対抗意識を隠さない、ストレートな表現も珍しかった。


このテレビCMで「イケてるお洒落なドリンク」という印象を与えることに成功、特に女性人気は高くレストランやカフェなど飲食店でもジャワティストレートを扱う店が広がっていった。

また、ジャワティーストレートのCMでオシャレな二枚目のイメージを定着させた本木雅弘は1989年に『ファンシイダンス』で役に合わせて坊主頭で挑み話題となるなど俳優業でも活躍し、女性誌の好きな男ランキング上位の常連になるなど90年代前半を代表する人気タレントになった。

本木雅弘のジャワティストレートCM出演は、商品にとっても出演者にとっても大成功のテレビCMとなり、約3年に渡って多くのバリエーションが放送された。

本木雅弘以降のジャワティストレート歴代CMキャラクター

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CM 本木雅弘 ラッキィ池田

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