『試みの地平線』とは?
講談社の青年向け雑誌『ホットドッグ・プレス(Hot-Dog PRESS)』に1986年から2002年まで連載されていたハードボイルド小説家『北方謙三』による伝説の青春人生相談コーナー。
「初体験をスムーズに済ませる方法は?」という相談に対して
『俺は17歳で童貞を喪(うしな)った。それでちょうど良かったと思う。17歳、18歳、19歳・・・その間に汚れたシャツは脱いでしまうべきだと思うね。(中略)
さて君は17歳で同じ齢ぐらいの女の子を想定して悩んでいるようだが、筆下ろしはベテランとやった方がいい、と俺は思う。』
『ソープランドに行け。ソープランドのお姐さんに「俺は童貞だ。セックスというものを知りたいから教えてほしい」と言ってみろ。ほとんどの人は親身になって、熱心に教えてくれるはずだ。相手は30歳でも40歳でもいいじゃないか。』
「私はこの時代に適していないのかもしれません。毎日、自殺を考えています」という相談に対して
『小僧、本を読め!
とにかく50冊読め。それでも死にたかったら、また手紙をくれ。
ただし、太宰には気をつけろよ。ヤツを読むのはいいことだが、続けて2冊を連続でというのは危険だ。それだけは守るんだな(ニヤリ)。』
「口臭と体臭がひどくて悩んでいる。」という悩みに対して
『越前に永平寺という禅寺がある。そこに行って、3年間修行して来い。肉も魚も食えない。もちろん女もいない。毎朝3時に起きて拭き掃除。あとはひたすら座禅を組み、あらゆる煩悩から脱却し、悟りを開く。そこで3年修行すれば、口臭や体臭なんて絶対気にならなくなる。
それが嫌なら、もう少し図太くなって考えろ。たとえば、ニンニクを毎日食う。それで「ニンニク臭い」と言われても、当たり前だ。「俺のこのパワーの源はニンニクだ!」と言えるぐらいの、そんな図太さがあれば悩みは自然に消える。とりあえず、ソープに行ってみろ。』
『ソープ嬢に「臭え」と言われたら、「これが俺の匂いだ!」と言ってやれ。そういう言い方に慣れることがお前にはまず必要だ。そして彼女ができたら、同じ言葉を言ってやれ。悩みというのは、開き直って図太くなったヤツの方が勝ちだ。「臭い男の人生を見せてやる」というぐらいに開き直って、腰をドカンと据えていれば、匂いだって存在感になってくるものさ』。
「ファッションやヘアスタイルなど研究し、最先端できめてるつもりなんだけど、女のコにもてない。俺には何が欠けてると思いますか?」という相談に対して
『頭の中身が欠けている。男というのは服でもなければ髪形でもない。ただひとつ、頭の中身である。腹のすわり方である。
髪形でいうなら、俺は中学一年の頃から25年間、一度も床屋に行ってない。全て自分で刈っている。だから後ろはめちゃくちゃになってるはずだ。』
『ようするに外見なんて気にする必要はないということだ。俺は髪はかっこよくはないかもしれないが自分で刈る。ジーパンで、ぞうりみたいなものを履いて銀座にだって出かける。それなのに、どうだ。女はたかってくる。男は一芸に秀でれば、黙っていても女はたかってくるのである。』
「私の悩みは、非常にペニスが小さいことです。平常時で4cmくらい、縮んだ時は2cmくらいしかありません。」という悩みに対して
『おまえはSEXをしたことがあるのか?もしないのならば、すぐにソープに行け。そして、「俺のものは小っちゃいか」と訊いてみろ。
「多少の違いはあるけど、男のペニスなんてみんな同じよ」と答えるに決まっている。それが真実だよ。』
『男が問われるのはペニスの大きさではない。金玉の大きさだ。もちろん象徴的な意味での金玉でぶら下がっている金玉じゃないぞ。その意味は、小僧どもみんなで考えてみろ。』
「包茎なんです。」という悩みに対して
『正直に告白すると、俺も仮性包茎気味なのだよ。どちらかというと皮が余分にある。でも俺はむしろそれがいいと思っている。というのはあそこがいつも敏感になっているからだ。』
『俺はこの前、東ヨーロッパを旅行してきた。あちこちの公衆便所で、隣でやってるやつのを見たが、包茎がいっぱいいたね。』
『仮性包茎なんてたいした問題ではないと、国際的感覚で俺は考えるね。』
「彼女のパンツをかっぱらってしまいました。」という相談に対して
『「俺は好きなんだ、とくに、お前が好きだから、お前が穿いているものが好きなんだ」といったような、詭弁を使うしかない。』
『ちなみに俺は、女の子のあそこのヘアを集めるのが好きだ。グッと掴んで、ギュッと引っ張ると、指の間に二本か三本ひっかかってくる。で、その女が帰った後で、それをジッと見つめて、こういうヘアを持っている女はどういう性格なのか、分析する趣味がある。これだって正常とは言えないだろう。』
「北方先生の助言通り、ソープに行きました。しかし2回、3回と行きましたが僕のアソコは立ちませんでした。」という相談に対して
『二、三回行ってダメだったら四回、五回と行く、それしか方法はない。ただし、一つだけ助言しておく。気に入った女の子がいたらその子のところに通え。そして、「僕は童貞です。どうしても君で童貞を捨てたいんです」と、お願いしろ。そうしたら、きっとなんとかしてくれるさ。』
『童貞なんてものは、濡れたシャツみたいなもんだ。着心地が悪いんだから、早く脱いで乾いたシャツに着替えたほうがいい。』
『その方法でやってみろ。そして、見事に童貞を捨てることができたら、また手紙をくれ。』
「妻に何度バレても浮気がやめられない。」という相談に対して
『必ず女房にバレてしまうというのは、ワキが甘いわけでも何でもない。ただ単におまえ自身がバラしたいと思ってるからだ。おまえは女房に浮気がバレること自体が快感なんだ。』
『要するにおまえはただのMだ。SMクラブに行け。SMクラブに行って女王様に思う存分虐めてもらえ。』
【最後に】衝撃の告白が・・・。
これだけ「ソープへ行け!」と言っておきながら。。。
連載後半に『俺はソープに行った事がない』と告白!
読者全員が「ええええええええええええ~」と衝撃を受けたのでした。