『Zガンダム』は一旦置いておいて
まず可変機とは
可変機とは「ロマン」であり、「プラモでは関節ゆるゆる」であり、「作画の腕の見せどころ」である…。
変形!
可変機の最大の特徴は、なんと言っても「変形」です。
どんな感じかと言うと、
「頭がガシン!」
「腕がバキン!」
「脚がガコン!」
「背中がジャキン!」
「肩がバシン!」
「手首がベキョォ!」
「腰がメメタァ!」
「変形完了」
……効果音はおかしいですが、大体こんな感じであります。
しかも、ものの数秒で複雑な変形を行うのです。早い物は一秒もかかりません。この変形ギミックに心を奪われる者も少なくはないでしょう。
機体自体が格好悪くても変形ギミックが格好良い事により人気になる機体も居ます。
それが、「可変機」なのです!
勇者ライディーンや聖戦士ダンバイン、トランスフォーマーの皆さんなんかがコレですね。
変形する意味
変形する姿は作品、機体によって様々ですが、「複数の形態を有する事により様々な状況に対応する」という点では共通しています。
飛行形態、陸戦形態、水中形態等、様々な形態が存在し、パイロットはこれらを使い分けるのですが、その使い分けによってそのパイロットの技量が垣間見えたり見えなかったりします。
また、機体によっては「動物」と「人型」と「車」等、3形態以上の形態を有するロボットも居ます。『ガンダムシリーズ』では少なめですが。
それではいよいよ機体紹介へ
今回は、『機動戦士Zガンダム』に登場する「エゥーゴ、地球連邦、アクシズ」の機体のみ紹介していきます。「ティターンズ」の機体は変形機の宝庫なので、次回に紹介したいと思います。
Zガンダムに登場する可変機は主に、「モビルスーツ形態」と「モビルアーマー形態」になります。
また、外伝作にのみ登場する機体は省略しますのであしからず。
では早速、比較的可変機の少ない三つの陣営の可変型モビルスーツを紹介していきますよ!
~エゥーゴの可変型モビルスーツ~
『MSA-005 メタス』

『MSA-005 メタス』 MS形態
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アナハイム社の「Z計画」で製造された攻撃用試作型可変モビルスーツです。
頭部メインカメラは変形時の省スペース化への配慮からモノアイシステムを採用しており、変形機構の簡素化のため、胴体部はわずか3本のアクチュエーターのみで腰部と連結されています。
頭部を背部ユニットに収納して腕部と脚部を折り畳み、肩部と脚部を連結することでMA形態に変形します。モビルアーマー形態が本機の本来の形態であり、加速・運動性能は申し分なく、宇宙戦用戦闘機として高い性能を示しました。『メタス』の主形態はこちらであり、この形態では防御力にも優れます。

『MSA-005 メタス』 MA形態
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個人的な評価、感想
エゥーゴの機体としては珍しく、THE・可変機という形と構造を持つメタスちゃん。
この「欠陥品なんじゃないの?」というモビルスーツ形態から、変形すると運動性能UP!
変形機構のために様々な機構を妥協しているという点も素晴らしいです。変形機の鑑ですね。
今でいう…ブサカワ系?
可変機度 ☆☆☆☆
『MSZ-006 Zガンダム』

『MSZ-006 Zガンダム』 MS形態
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エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社による共同開発計画「Ζ計画」で開発されたアナハイム・ガンダムのひとつであり、本作中盤以降の主人公機です。
紆余曲折あって完成された『Ζガンダム』は、『ウェイブライダー(以下WR)』と呼ばれる巡航形態への変形能力を備えており、宇宙空間から重力下までの連続運用を可能とする破格の汎用性を持っています。
本機の変形機構は当時の可変モビルスーツとして傑出した完成度を有し、WRへの変形機構を有しながら通常のMSとしても優れた性能を発揮することができます。モビルスーツとWRでは基本構造と必要とされる技術が全く違いますが、故に双方の機能を併せ持つことで本機は戦術的な意味を持ちます。これは兵器ユニットとしての性格を任意に変更可能なことを意味し、旧来のMSにおいては実現不可能な戦術だったためです。

『MSZ-006 Zガンダム』 MA形態
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個人的な評価、感想
劇中ではモビルスーツ形態とウェイブライダー形態を巧みに使い分け、ウェイブライダー形態のまま、味方機を載せて大気圏に突入したりと、当時の可変機として傑出した完成度を誇り、緻密な変形機構によって高性能なモビルスーツ形態とウェイブライダー形態を両立しました。
またこのウェイブライダー形態なのですが、変形機としては完璧に近い、理想の形をしておりまして、盾がここにきて、頭部が変形、格納されて…もうとにかくカッコイイのです!!
ですが、可変機はかっこよすぎてもいかんのです。
可変機度 ☆☆☆☆☆
『スーパーガンダム RX-175+FXA-05D』

『スーパーガンダム RX-175+FXA-05D』 MS形態
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『RX-178 ガンダムMk-II』に『FXA-05D Gディフェンサー』を合体させた、可変装甲ブースター装着モビルスーツです。正式名称はMk-IIディフェンサー。
Gディフェンサーとドッキングすることによって、装甲、火力、機動性を強化したタイプですね。
可変モビルスーツ並みの機動性と、高出力ロングライフルによる長距離狙撃が最大の特徴です。
『Gフライヤー』と呼ばれる巡航形態を取ることが可能で、移動の際に利用されました。ただし、モビルスーツ形態になる際にGディフェンサーのコクピット部が分離するため、戦闘宙域で再びGフライヤーに変形することはできません。
個人的な評価、感想
『Gフライヤー』と呼ばれる巡航形態があるものの、『可変装甲ブースター装着モビルスーツ』ですので、正確には可変機ではないと思うのですがどうなんでしょう。
コクピット部が分離してしまう等、面白いモビルスーツではあるのですが、可変機としては…。
可変機度 ☆☆
~地球連邦軍の可変型モビルスーツ~
『NRX-044 アッシマー』

『NRX-044 アッシマー』 MS形態
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地球連邦軍ニュータイプ研究所の一つ、オークランド研究所において「サブフライトシステム無しの単独で大気圏内を飛行可能な機体」として開発されました。
本機はモビルアーマー形態での戦闘を主な目的とし、そこに可変機構を組み込むことでモビルスーツにも変形可能な「可変型モビルアーマー」として開発が進められた。これによりモビルアーマーの機動性とモビルスーツの汎用性を両立することができたのです。
後の可変機では必須となるムーバブルフレームを採用していないため、可変機構により機体が大型化してしまうことも、機体スペースに余裕があるモビルアーマーをベースにした理由の一つです。しかし、可変構造にはマグネットコーティングが採用され、短時間での変形を可能にするなど、後の可変機にも通ずる技術は投入されているようですね。

『NRX-044 アッシマー』 MA形態
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個人的な評価、感想
モビルアーマーですよ!モビルアーマー!「可変型モビルアーマー」!!
しかもあの「初代ガンダム」に後半で追加改修された「マグネットコーティング」ですよ!
それが量産されているわけですから、時代の流れを感じますね。
こいつの素晴らしいところは「変形時の一瞬に致命的な隙があること」です!詳細は省きますが、胸部装甲が…おっと。
また円盤型のフォルムが特徴的で、円盤形態へ変形しての高い機動力を活かした一撃離脱戦法には苦しめられましたね。パイロット、ブラン・ブルタークの『アッシマー』に対する強い自信と愛着、そしてそれが大きく表れている代表的台詞、死の間際の「アッシマーが!?」は有名ですよね。
可変機度 ☆☆☆☆☆☆
~アクシズの可変型モビルスーツ~
『AMX-003 ガザC』

『AMX-003 ガザC』 MS形態
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アクシズが新型モビルスーツを製造する力が乏しかった時期に、作業用モビルスーツとして開発されたガザA、ガザBを戦闘用に発展させた機体がこちらの『ガザC』、簡易ながら可変機能を持っています。
胸部を90度跳ね上げ、腕部バインダーを背面ユニットに沿わせる形で90度回転させ、脚部を180度反転させることでモビルアーマー形態に変形、ただしその航続距離は短かいです。
また、テレビシリーズでは全ての機体が赤系のカラーでしたが、20年ぶりに制作された劇場版では、ハマーン・カーンの専用機として白を基調とした専用のカラーリングがなされている機体も登場しました。
『AMX-003 ガザC』 MA形態

おまけ『ハマーン様のガザC』
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個人的な評価、感想
量産型でしかも可変機、作業用モビルスーツを改造しただけというシンプルなこの機体。
大仰な変形の仕方をするのにその航続距離は短かいというお茶目な本機。
私 は 大 好 物 で す !!
モビルアーマー形態では脚部で接地し、戦艦の甲板などに降着することで砲台形態をとることもできるんですよ!?
変形時のギミックも、大きなモノアイも最高ですね。
可変機度 ☆☆☆☆☆
まとめ
さて、今回は『機動戦士Zガンダム』に登場する「エゥーゴ、地球連邦、アクシズ」の機体を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。可変機って良いモノでしょう?
ガンプラなどに立体物化をするにあたってはギミックの複雑さゆえに困難が付きまとうことが多い可変機。
部品差し替えのない「完全変形」は理想とされますが、技術が進歩した現在でも強度やコストなどの面で実現が難しく、 一部差し替え式にする、デザインのバランスを変更するなどの対応で「各形態を再現する」ことがほとんどです。 無理に再現しようとするとデザインが崩れたりするためある程度妥協する必要が出てくるのは仕方ないのですが、いつの日か全ての可変機が立体化、完全変形できる時代が来ると良いですね~。
「ティターンズ」の機体は変形機だらけなので、次回の記事作りが楽しみです。(予定は未定!)
それではまたお会いしましょう!