『メタルギアソリッド』の概要
『旧メタルギアシリーズ』と『メタルギアソリッドシリーズ』
『旧メタルギアシリーズ』の残したモノ
「MSX2じゃ撃ちまくるゲームは作れない」そこから発想を逆転させ、ハード性能という枷を逆手にとったゲーム設計で世界を震わせた『旧メタルギアシリーズ』第一作『メタルギア』は1987年に誕生しました。
MSXの性能では多くの敵弾やキャラクターを表示させるのに無理があったため、逆転の発想として生まれたのがこの「誰にも見つからず戦わないようにして進む」ゲームでした。
そして1990年。「敵を倒すのでなく、敵から隠れて進むミリタリーアクション」という斬新な発想の元、誕生した『メタルギア』その続編がコナミMSX2最後の作品「幻の名作」とまで語り継がれた渾身の一作『メタルギア2 ソリッドスネーク』なのです。
しかし発売当時、既にMSX2市場は終息寸前であり、一般的な知名度は低いまま、コアなゲーマー達の間で「幻の名作」として語り継がれる作品となったのです。
『旧メタルギアシリーズ』は本作で一旦終結し、8年後の『メタルギアソリッド』発売まで長い眠りにつくことになります。全世界で大ヒット作となり、ゲーム史に巨大な足跡を残した『メタルギアソリッドシリーズ』ではありますが、そのゲームシステム・ストーリーの完成度がこの『旧メタルギアシリーズ』の時点で確立していたことを知る人は、少ないのではないでしょうか。
3Dに進化して帰ってきた『メタルギアソリッドシリーズ』
「待たせたな!」『メタルギアソリッドシリーズ』の看板、コードネーム「ソリッドスネーク」。
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あの幻の『メタルギア2』から8年。プレイステーションで蘇った『新生メタルギア』は、3Dになったことでより深みを増したステルスアクションに進化しました。(新生といいましたが、旧メタルギアシリーズの続編です。ただ、以前の作品の内容は作中の無線会話等で補完でき、設定が変更されている部分もあるため、これからはじめる方でも今作のストーリーを十分に楽しむことができます。)
特に1988年発売の『スナッチャー』、1994年発売の『ポリスノーツ』で培った映画的演出を盛り込んだ構成が素晴らしく、米フォーチュン誌で「20世紀最高のシナリオ」と評される衝撃的なストーリーによって世界的に大ヒット。シリーズで総監督を務めていた小島秀夫監督の名が世に知られることとなったのです。
ストーリー 「シャドー・モセス島事件」
アラスカ、フォックス諸島沖の孤島、シャドー・モセス島の核兵器廃棄所で演習を行っていたハイテク特殊部隊「FOX HOUND」が突如として武装蜂起、島を占拠した。数百の核弾頭を手にした彼等の米国政府への要求は10億ドルと「伝説の兵士」ビッグボスの遺体。そして24時間以内に要求が受諾されない場合、米国に向けて核を発射すると通告してきた。
史上最大のテロ事件に、政府が解決のためにシャドーモセスに送り込んだのは、元FOXHOUND隊員で現在は隠遁生活を送っていた「ソリッド・スネーク」であった。
核兵器保存庫に単独潜入、人質として囚われたDARPA局長、アームズテック社社長を救出、テロリストを排除、武装解除せよ。タイムリミットは24時間。
スネークは独り再び戦場へ…単独でのスニーキング・ミッション(潜入任務)を開始する。
「メタルギアソリッド」の演出的特徴
美麗なグラフィック
当時、プレイステーションで発売された数々のゲームの中でも最高峰のグラフィック!
複数のアングルを自由に切り替え可能としたゲームは世界でも初めての試みでした。
3Dになったことで、何も装備していない時にハイキックと一本背負いが使用可能になり、また、手すりから蹴り落とす、投げ落とすことでも敵を排除できるようになりました。
シナリオと音楽
シナリオ面としては「20世紀最高のシナリオ」と評されただけあって、その完成度は非常に高いものとなっています。
「ヒトゲノム」「戦術核兵器」「クローン技術」等といった現実世界の問題を組み入れたことにより、単なるゲームストーリーではない、メッセージ性の強いシナリオになったのです。
音楽面では、有名なメインテーマを含め、ゲーム中のBGMはどれも演出を盛り上げるものとなっております。
またEDテーマである「THE BEST IS YET TO COME」はゲール語で歌われるボーカル曲になっています。(ゲール語とは、インド・ヨーロッパ語族ケルト語派に属する言語です。)
演出面
当時のゲームのキャラクターの会話は、ポリゴンキャラが棒立ちで行うものが主流でしたが、
動きを付けることで会話もドラマチックな演出となっています。
歴史の説明や実写映像などのムービーが使用されている点もポイントですね。
ゲームハードのスペックの限界で、キャラクターの表情をポリゴンで再現出来ていない為、
代わりに体の動きとライティングの強弱によりキャラクターの感情を表現しています。
業界初の試み
ゲームとしての「メタルギアソリッド」
ステルスアクションの面白さ
『メタルギアソリッドシリーズ』においての戦闘は原則的に敵方が優位にあります。
そのため主人公のスネーク(プレイヤー)は敵に発見されないようにマップを進んでいきます。
発見されると危険モードとなり、レーダーが使えなくなり、一斉に襲われ、不利な状況に陥ってしまいます。また、危険モードになった場所によっては、ガスが充満して体力が減少したり、脱出不能(実質ゲームオーバー)になる場合もあります。
危険モード中にどこかに隠れてしばらく発見されなければ警戒モードに移行し、警戒モードが終了すれば潜入状態に戻ります。
いかにして隠れるか、どう進むか、何通りもある戦術がステルスアクションの面白さでしたね。
キャラクターの魅力
主人公のスネークは勿論、キャンベル大佐、メリル、オタコン、メイ・リンといったサポートキャラクター達はいずれも個性豊かで魅力的な面々でした。
敵勢力であるFOXHOUND隊員も、常人を卓越したメンバーばかりでインパクトは絶大!
特にリーダー格であるリキッド・スネークはその不死身っぷりや数々の名台詞によりシリーズ屈指の人気悪役となりました。
また、キャラクターの魅力を引き出しきった声優陣の演技が絶妙で、特に大塚明夫氏の演じるスネークは大人の渋いカッコよさが滲み出ていました。
シリーズのお約束「無線」
キャラクターといえば、ゲーム内で行われる無線会話はゲームを盛り上げるのに非常に重要な役割を果たしています。
ストーリー進行の他にも、武器やアイテムの詳細解説、ボスを倒すためのヒント等の情報が得られます。
ネタ要素とメタ要素
敵ボスキャラの一人、サイコ・マンティスの超能力は実に多彩でした…。
震動機能のあるコントローラー「デュアルショック」を使用していると、念力と称してコントローラーの震動機能を操作したり、行動記録から性格診断、趣味を言い当ててきます。
メモリーカード内にコナミがリリースしたゲームが保存されていると反応し、『ときめきメモリアル』関連のセーブデータが存在すると「ときメモが好きだな」と真っ先に言い当ててくるほか、小島秀夫監督の作品である『スナッチャー』と『ポリスノーツ』のデータに特殊な反応を示し、両方のデータが存在すると小島秀夫氏の声で挨拶されます。
他にも画面を暗転させて視界を奪う「ブラックアウト」という技では、「ビデオ」と表示されるはずの画面右上に「ヒデオ」と表示された偽の外部入力待機画面を映し出されます。
また、仲間に無線連絡を行った際「充分な休憩をとってからプレイしろ」「バグと決めつけず落ち着いて行動しろ」などゲームプレイについての助言をしてくれたり、あるイベントの無線会話中にコントローラーの振動機能を利用してプレイヤーの腕をマッサージしてくれたり…。
といった具合に、シリアスな場面で唐突にはじまるメタ、ネタ的な発言は、声優陣の名演技と相まってプレイヤーの腹筋を攻撃してきます(笑)
小島秀夫監督作品に多用される隠しイベントやジョーク要素はここでも見事に活きていました!
「ダンボール」と「スネーク」
スネークはダンボールをこよなく愛す傭兵であることで世界的に有名です。言い過ぎました。
ですが潜入任務においては、ダンボールやドラム缶など、かぶって身を隠す道具を好み、行動を共にする仲間に対してもしきりにダンボールの良さを語り、「あからさまにカッコ悪い」という感想を言われると不快感を示していました。
また、次作『メタルギアソリッド2』でのダンボールに対する熱弁ぶりにはドン引きしたプレイヤーが続出しました。
どういった理由でダンボールを愛し始めたのかは作中で語られることはなく、いまだに明らかになっていません。真実はダンボールの中です。
賛否両論点、難点
やや過剰な演出とメッセージ性の強いシナリオは、人によっては説教臭く感じる場合があるかもしれません。
後の作品になるにつれて映画的演出が拍車をかけています。本作も有名な映画などを意識した演出が数多くあり、ムービーゲーと呼ばれることも…。
シナリオ、話の展開には矛盾点がない反面、伏線の張り方が露骨な部分があり、プレイヤーがその展開を見抜いたとしてもシナリオは一本道、「やらされ感」が生じます。「映画的なゲーム」であるための欠点といえるでしょうか。
また、難易度が高く、アクションゲームが苦手な人には敷居が高いという部分も賛否が分かれる点ですね。
総評とまとめ
「伝説の傭兵」の雄姿を見届けよ。
Amazon.co.jp: メタルギアソリッド インテグラル(BEST): ゲーム
とまあ、掘り下げていけばいくらでも語れる名作、『メタルギアソリッド』ですが、純粋なアクションゲームとして楽しめるのはもちろん、ゲームをしながら同時に映画を見ているような感覚になれる点が、個人的に一番好きで非常に新鮮でした。
後の作品ではムービーゲーと呼ばれることもある本シリーズですが、その中でも本作はムービーの占める割合も程良く、良質なシナリオとキャラクターの魅力を十分に引き出していると感じました。当時の業界では初の試みが多くなされ、後のゲーム史に数多くの影響を与えた点も見逃せませんね。
『メタルギアシリーズ』は作品数が非常に多いので、いままで手を出しづらかった。
と言う人は多いと思います。しかし、映画好きや小説好き、そして勿論ゲーム好きならば、
この作品をプレイしないなんて勿体ないですよ!
まだ自宅に現役のプレイステーションかプレイステーション2があるという方、
中古のゲーム屋さんで『メタルギアソリッド』を見かけた際は是非お手に取っていただきたい!
プレイステーション3か4でも、ゲームアーカイブスで配信されているものを購入すれば、当時の雰囲気はそのままにプレイすることができますよ!
「20世紀最高のシナリオ」と「ステルスアクションの面白さ」が貴方を魅了することでしょう。
本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。
出典元はコチラです。
メタルギアソリッド - ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~ - アットウィキ