『ガンプラり歩き旅』その23 ~連邦V作戦の一角・ガンタンク!~

『ガンプラり歩き旅』その23 ~連邦V作戦の一角・ガンタンク!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をする大好評連載の第23回は、ガンダム、ガンキャノンと共に、ホワイトベースを守り抜いた主役トリオの一角、ガンタンク!


オープニングでも印象的な、ガンタンクのフルバースト攻撃!

私、市川大河が、書評サイトシミルボンで連載している、 『機動戦士ガンダムを読む!』での、再現画像で使用しているガンプラを、 古い物から最新の物まで片っ端から紹介していこうというテーマのこの記事。

今回紹介するのは、『機動戦士ガンダム』(1979年)主役側V作戦3機のモビルスーツの一角、ガンタンクのHGUCです!


ガンタンク 1/144 HGUC 007 2000年1月 800円

リファインデザインをアニメ調で描く、初期HGUC共通のボックスアート

男の子は戦車が好きだ、ガンタンク!
肩には長い大砲が2つもあるぞ、ガンタンク!
キャタピラ移動だ、ガンタンク!
戦力としては一番役に立たないのに、パイロットが二人も必要(初期)、ガンタンク!

キットの完成品。基本的に塗装しないでもこの色分けの完璧さよ!

というわけで、『機動戦士ガンダム』主人公側ロボットトリオの一角であるにもかかわらず、劇場版『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(1982年)では存在を抹消されて、とことん不遇な扱いを受けながら、ガンプラでも30年以上の数百種類あるラインナップでも、あだ花におわった「1/250 ガンダム情景模型シリーズ」をカウントに入れても、36年間でたった4回(旧1/144 旧1/250情景模型 HGUC MG)しかキット化されていないガンタンク(あ、1/1200 ホワイトベースのオマケの米粒サイズを入れれば5回か……)。

ガンタンクのリアビュー。背部もちゃんとパーツ段階で色分けが出来ている

ほぼ同じ立ち位置のガンキャノンですら、7回(旧1/144 旧1/100 1/1200ホワイトベース付属 1/250ガンダム情景模型シリーズ HGUC 1/144×2 MG 1/100)模型化されているので、これはもうなにをかいわんやであるが、その分ガンタンクは、ある意味「非人型メカ」でもあるので、旧1/144、1/144 HGUC 1/100 MGと、どれもすこぶるクオリティが高く、ハズレがない逸品ばかりである。

ガンタンクのサイドビュー。アニメのイメージどおりのシルエット

なので、筆者の場合、当初はガンタンクは旧1/144を使っても良いかなとさえ思ったほどであるが、成型色での塗り分けやキャノピーのクリアパーツ化など、HGUC版はさすがに技術が進歩しているわけで、それにHGUC版では余計なデザインアレンジが殆ど見られない(アレンジする余地もメリットもないという意見もある)。

HGUC ガンタンクの可動範囲。腕と肩、腰の可動が分かる。肩の主砲も左右の角度の間で可動可能

それらを踏まえて、ガンダム、ガンキャノンと3機並べた時に、ガンタンクだけ旧キットなのもどうよというのがある上に、さらに優秀なHGUCは、その値段設定も旧1/144キットと、定価で100円しか違わず、むしろ値引き率の優秀なAmazon辺りで買おうとするとHGUCの方が安いという、ここまで条件がそろってしまえば、何も旧キットに拘る必要も理由もないので、今回は迷わずHGUCを選択した。

ホワイトベース隊の中で最弱でも、マゼラアタック程度には負けはしない!

なにせ、そもそもガンタンクの場合、可動させようにも、動くのは主に腕だけで、後は砲塔の上下とかそれぐらいしかギミックがないので(MG辺りになると、意味不明の目的不明の、キャタピラ超絶可動ギミックが搭載されているらしいが)、可動とギミックが常に進化し続けるガンプラにおいても、主役トリオの一角ながら、地球連邦軍V作戦モビルスーツの中で、2017年現在唯一REVIVEされていない。
っていうか、1/144ガンタンクをこれ以上、どう進化させろっていうのかというバンダイの意見も聞こえてきそうだという。

ガンダムと共に、ホワイトベースを守り切った激闘の直後の光景

キットの方は、満を持した2000年代のHGUCだけあって、成型色での色分けもほぼ完璧。
塗装必要個所は、二重になってる車輪の内側と、コックピット内部ぐらい。
それらも、特に内側車輪などは、組み上がってしまえばそうそう見える部分でもないので、放置してもよしという素敵仕様。
一応、他のモビルスーツとの色味的情報量の統一を目的として、砲塔とバックパックだけはミディアムブルーで塗装しておきましたけどね。あと、コックピットの中のパイロットを、ハヤト想定でイエローで塗装。

コクピットの中のパイロットフィギュアだけは塗装してみた

まぁソーカントクの「TV版では我慢して演出したけど、戦車が宇宙を飛んでる図とか、ふざけるにもほどがあるわ!」で、『めぐりあい宇宙編』では存在を抹消されましたガンタンクですが、そんな富野監督の執筆した小説版『機動戦士ガンダム』(朝日ソノラマ文庫版)では、そもそも最初から存在しなかったことになっているガンタンク。
どんだけガンタンクが嫌いなんだよ、富野監督……。

ドップファイター相手に対空砲火のガンタンク!

ガンタンクの正面からの雄姿

とりあえず、アニメメカ的(玩具会社クローバー的)には、『ゲッターロボ』(1974年)における、ゲッター3立ち位置だったはずのガンタンクだが、3作ある映画版では、必要最低限に出番をカットされた挙句、最終的には存在を抹消されたわけであり、そもそも富野監督サイドとしては「V作戦モビルスーツの長距離支援戦車タイプ」というよりは、「旧式モビルスーツ以前」以下の代物扱いであったわけで、それはそれでリアリティはあるし、むしろ後年の安彦良和氏の『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』等では、さらに「ガンタンクは数年前から存在していた、モビルスーツの出来損ない」的な扱いを受けていて、コアなマニアがいるとはいえ、不遇な扱いだなぁとは思う。

1/144ではかなりリアルなキャタピラ部と下半身

ランバ・ラル隊のザクのミサイルで破壊されるキャタピラ。ガンタンクのピンチ!

ベルファストで、カイが乗り込んだガンタンクに向かって、低空突進してくるズゴックを、真正面から受け止める

にしたって、テレビ版のDVDを見直せば、大気圏突入以降地球編では、ほぼレギュラーメカとして、がんばって活躍している機会も少なくはないので(コアブロックシステムの玩具要素を逆利用して、上半身だけ分離して、砂漠に着地して砲台代わりになったのは、さすがにどうよとツッコまざるを得ないが……)、ベルファスト戦闘でも活躍したわけだし、テレビ版のソロモン戦前では、果敢に宇宙空間でモビルアーマー・ザクレロとも戦ったわけだし(註・双方ともに映画版では存在抹消)、富野総監督のことは嫌いになっても、ガンタンクのことは嫌いにならないでくださいっ!(なんだ今回のこの文章。ガンプラ解説になってねぇし)

市川大河公式サイト

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