オープニングでも印象的な、ガンタンクのフルバースト攻撃!
今回紹介するのは、『機動戦士ガンダム』(1979年)主役側V作戦3機のモビルスーツの一角、ガンタンクのHGUCです!
ガンタンク 1/144 HGUC 007 2000年1月 800円
リファインデザインをアニメ調で描く、初期HGUC共通のボックスアート
男の子は戦車が好きだ、ガンタンク!
肩には長い大砲が2つもあるぞ、ガンタンク!
キャタピラ移動だ、ガンタンク!
戦力としては一番役に立たないのに、パイロットが二人も必要(初期)、ガンタンク!
キットの完成品。基本的に塗装しないでもこの色分けの完璧さよ!
というわけで、『機動戦士ガンダム』主人公側ロボットトリオの一角であるにもかかわらず、劇場版『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(1982年)では存在を抹消されて、とことん不遇な扱いを受けながら、ガンプラでも30年以上の数百種類あるラインナップでも、あだ花におわった「1/250 ガンダム情景模型シリーズ」をカウントに入れても、36年間でたった4回(旧1/144 旧1/250情景模型 HGUC MG)しかキット化されていないガンタンク(あ、1/1200 ホワイトベースのオマケの米粒サイズを入れれば5回か……)。
ガンタンクのリアビュー。背部もちゃんとパーツ段階で色分けが出来ている
ほぼ同じ立ち位置のガンキャノンですら、7回(旧1/144 旧1/100 1/1200ホワイトベース付属 1/250ガンダム情景模型シリーズ HGUC 1/144×2 MG 1/100)模型化されているので、これはもうなにをかいわんやであるが、その分ガンタンクは、ある意味「非人型メカ」でもあるので、旧1/144、1/144 HGUC 1/100 MGと、どれもすこぶるクオリティが高く、ハズレがない逸品ばかりである。
ガンタンクのサイドビュー。アニメのイメージどおりのシルエット
なので、筆者の場合、当初はガンタンクは旧1/144を使っても良いかなとさえ思ったほどであるが、成型色での塗り分けやキャノピーのクリアパーツ化など、HGUC版はさすがに技術が進歩しているわけで、それにHGUC版では余計なデザインアレンジが殆ど見られない(アレンジする余地もメリットもないという意見もある)。
HGUC ガンタンクの可動範囲。腕と肩、腰の可動が分かる。肩の主砲も左右の角度の間で可動可能
それらを踏まえて、ガンダム、ガンキャノンと3機並べた時に、ガンタンクだけ旧キットなのもどうよというのがある上に、さらに優秀なHGUCは、その値段設定も旧1/144キットと、定価で100円しか違わず、むしろ値引き率の優秀なAmazon辺りで買おうとするとHGUCの方が安いという、ここまで条件がそろってしまえば、何も旧キットに拘る必要も理由もないので、今回は迷わずHGUCを選択した。
ホワイトベース隊の中で最弱でも、マゼラアタック程度には負けはしない!
なにせ、そもそもガンタンクの場合、可動させようにも、動くのは主に腕だけで、後は砲塔の上下とかそれぐらいしかギミックがないので(MG辺りになると、意味不明の目的不明の、キャタピラ超絶可動ギミックが搭載されているらしいが)、可動とギミックが常に進化し続けるガンプラにおいても、主役トリオの一角ながら、地球連邦軍V作戦モビルスーツの中で、2017年現在唯一REVIVEされていない。
っていうか、1/144ガンタンクをこれ以上、どう進化させろっていうのかというバンダイの意見も聞こえてきそうだという。
ガンダムと共に、ホワイトベースを守り切った激闘の直後の光景
キットの方は、満を持した2000年代のHGUCだけあって、成型色での色分けもほぼ完璧。
塗装必要個所は、二重になってる車輪の内側と、コックピット内部ぐらい。
それらも、特に内側車輪などは、組み上がってしまえばそうそう見える部分でもないので、放置してもよしという素敵仕様。
一応、他のモビルスーツとの色味的情報量の統一を目的として、砲塔とバックパックだけはミディアムブルーで塗装しておきましたけどね。あと、コックピットの中のパイロットを、ハヤト想定でイエローで塗装。
コクピットの中のパイロットフィギュアだけは塗装してみた
まぁソーカントクの「TV版では我慢して演出したけど、戦車が宇宙を飛んでる図とか、ふざけるにもほどがあるわ!」で、『めぐりあい宇宙編』では存在を抹消されましたガンタンクですが、そんな富野監督の執筆した小説版『機動戦士ガンダム』(朝日ソノラマ文庫版)では、そもそも最初から存在しなかったことになっているガンタンク。
どんだけガンタンクが嫌いなんだよ、富野監督……。
ドップファイター相手に対空砲火のガンタンク!