省エネルック
1979年、第2次オイルショックの影響を受け、大平内閣が半袖の背広である“省エネルック”を提唱
日本橋三越本店に“省エネルック”の新製品が登場(1979年5月)
東京・渋谷の本田技研本社では「ノーネクタイ、ノー上着で執務させていただきます」と、お客さんへの看板を出し、オフィスで省エネの夏をスタート(1979年6月)
当時、政治家が連日のように省エネルックでメディアに登場するものの、普及には至りませんでした。
とにかく見た目が非常にダサかったことが敗因でしょう。
“省エネルック”を続けた信念の人・羽田孜元首相
羽田孜から息子の羽田雄一郎へ“省エネルック”は引き継がれる
毎年夏になると“省エネルック”を着ていた羽田孜元首相と長男の雄一郎参議院議員
民主党の参議院議員であった若林秀樹も愛用
省エネルック → クールビズ
“クールビズ”元年(2005年)
愛・地球博会場でのクールビズのファッションショーで紹介されたノーネクタイの服装(2005年)
当初は定着するかどうかは未知数とされたが、2007年に行われたあるアンケートでは認知度が9割以上、実践率が約46%と高くなっていた。
“スーパークールビズ”登場
“クールビズ”は成功しました。同じような「涼しい仕事着」の提案なのに、“省エネルック”は全く普及せず、“クールビズ”が普及した理由は何でしょうか。
ファッション性がなかったことや、“省エネルック”という名称自体がクールビズと違ってカッコイと思わせる言葉でなかったことがあげられるでしょう。それに加えて「省エネルックが失敗していた」という理由も考えられます。
なぜかと言うと、クールビズという言葉を聞いたとき、省エネルックを連想した人も多くいました。そういった人にとって、「省エネルックよりは余程マシ」という意識が強く働いたことは想像に難くありません。いきなり「ネクタイなしでいいですよ」と言われても抵抗があるところに、「前にも省エネルックがあった。それに比べると取り入れやすいだろう」と認識されたことで普及したのかもしれません。
省エネルック、再び
といっても、細々とですが…
ももいろクローバーZが省エネルックを着用して話題に!
2012年に発表された2013年春夏メンズのショーで“省エネルック”登場!
このようなファッションであれば格好いいですね。
アロハやかりゆしウェアを着るよりも、半袖のジャケットを上手に着こなすほうが、世のオジサン達には似合うかもしれません。