誰もが憧れの「十兵衛」に惚れた!?それは「エロ」ではなく「ハレンチ」だから!

ハレンチ学園 (第1巻)/ 永井豪
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「ハレンチ学園」は、1968年から1972年に連載された「永井豪」の出世作であり、最大の問題作だったわ。連載当初は、個性豊かな「生徒vs先生」の学園ドラマだったんだけど、後半にかけては「ドロドロ&驚愕」の「学園vs教育関係者」との戦争に発展したの。「戦車」だの「爆弾」だの凄かったわ。そして、世の中に「ハレンチ」と言う言葉を流行させ、性的描写や教育関係者への冒涜が社会を巻き込み大論争へと発展したのよ。
他の少年誌との差別化は「ハレンチ学園」の功績が大きかった!?

ハレンチ学園(第9巻)/ 永井豪
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しかし、奇しくもそれが「永井豪」や「週刊少年ジャンプ」を世に知らしめた皮肉な結果にもつながったの。本来は当時、「デビルマン」(少年マガジン)との連載の掛け持ちで短期終了予定での連載作品だったのよ。でも編集部の強い意向で「問題作」と言われながらも4年間の長期連載となって、創刊時代の「少年ジャンプ」を支えることになり、結果他の少年誌との「差別化」に大きく貢献する事になったの。
人気キャラは、死んでも生き返る?「ジャンプ」のお約束はこの漫画からか?

ハレンチ学園(第10巻)/ 永井豪
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でも、弊害もあったの。短期終了予定だったから個性の強いキャラを次々と殺して行ってしまった為、突然生き返り登場したり、生死不明のドロップアウトしたキャラは必ず再登場したりと苦しい設定もあったのよ。(親分、十兵衛、ヒゲゴシラ、丸ゴシ等)当時の読者はどう捉えていたのかしら?でも、これって「リングにかけろ」「魁!男塾」や「ドラゴンボール」に繋がる「ジャンプお家芸」の走りだったのかも知れないわね。
「ハレンチ学園」はその後の「永井豪」作品のみならず様々な作品に影響を与えた!

マジンガーZ(第2巻)/ 永井豪
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「ハレンチ学園」のキャラは作品を越えての登場やキャラクターの性格設定が似ている者も多く存在したと思うの。「ハレンチ学園」連載終了後に新連載となった「マジンガーZ」では、主役だった「兜甲児」が「親分(山岸八十八)」と似ていたり、「キューティーハニー」のお色気はどこか「十兵衛」を連想させたわ。そして、週刊漫画ゴラクで連載された「バイオレンスジャック」には、「ヒゲゴシラ、ドラキュラ、丸ゴシ」が再登場したり永井作品にとっては欠かせないキャラクターの宝庫だったの。そして「けっこう仮面」は「変態仮面」等に影響を与えたのではないかと勝手にあたしは思ってしまうの。いろんな意味でタブーとの闘いの連続であったバトルマニアックな作品の一つが「ハレンチ学園」だったと思うわ。
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