猿岩石 ユーラシア大陸横断ヒッチハイク旅。29日目、タイ入国、ちょっとズルしたミャンマー、情熱の国インド、そしてネパールへ

猿岩石 ユーラシア大陸横断ヒッチハイク旅。29日目、タイ入国、ちょっとズルしたミャンマー、情熱の国インド、そしてネパールへ

アジアは、香港、中国、ベトナム、ラオス、タイ、ミャンマー、インド、ネパール、パキスタン、イラン、トルコ。ヨーロッパは、ブルガリア、ルーマニア、ハンガリー、オーストリア、ドイツ、フランス、イギリス。野宿、絶食当たり前、あるときは山を登り、あるときは川を渡り、あるときは砂漠をこえる「香港-ロンドン ユーラシア大陸横断ヒッチハイク」旅。


仏陀の死後、仏教は衰退していったが、現在でも

生誕の地、ルンビニー
悟りの地、ブッダガヤ
初めて説教をした、サルナート
布教の地、ラージギル
教団本部がある、サヘート・マヘート
最後の旅の地、ヴァイシャリ
入滅の地、クシナガル
昇天の地、サンカーシャ

はインド仏教の8大聖地として世界中から人々が訪れている。
中でも仏陀が大きな菩提樹の木の下で深い瞑想の後、悪魔の誘惑を退けて悟りを開いたブッダガヤのマハーボディー寺院は、最強の聖地で、世界遺産にも登録されている。
また仏陀が山にこもって苦行を続けた末に体がひどく弱って下山し、村でスジャータという名前の娘から乳粥をもらい疲労が回復したというエピソードが残っているが、実際、当地にスジャータ村という村が存在する。
日本でもこれに因んだ商品が
「褐色の恋人に、白く、さわやかに、やさしく広がる」
でお馴染みのコーヒークリ-ム、スジャータである。

インドはヒンドゥー教徒が約80%を占めているといわれるが、そのヒンドゥーの教えに基づいてできたのが「カースト制(Caste)」である。
その語源は、ポルトガル語で「血統」を表す語「カスタ(Casta)」とラテン語で「純粋なもの、混ざってはならないもの」を表す「カストゥス(Castus)」
紀元前、アーリア人は、

純血アーリア人
混血アーリア人
原住民

に分類。
さらに混血アーリア人を混血度によって分け、 4階層を設定し制度として確立させた。
カーストは、身分や職業を規定する。
カーストは、親から受け継がれ、誕生後にカーストの変更はできない。
仏陀は、カーストに強く反対したが、根絶することはできなかった。

インド政府は、1950年に憲法に

・カーストによる差別の禁止

と明記したが禁止しているのは、カーストを理由にした「差別行為」で、カーストそのものは禁止していない。
だから現在でもカースト制度は受け継がれ、社会に深く根づいている。
下位カーストは社会的上昇を目指し、上位カーストはそれを防ごうとする。
カーストが原因と考えられる憎悪犯罪が年間数万件起こっているが、被害者となるのは圧倒的に下位カーストが多い。
例えば、酒場で1人の男の携帯電話が鳴ったとき、その着信メロディーがカースト絶滅活動を行った政治家、ビームラーオ・アンベードカル博士を称える歌だったので8人の男が変えるように求めた。
男性が拒否したため、口論となり、男たちは暴行を加えた後、バイクで連れ去った。
数時間後、警察が男の遺体を野原で発見。
検死の結果、何度もバイクにひかれたためとみられる多発性骨折を負っていたが、容疑者たちは保釈金を払い釈放された。
カースト上層民が多く住む西部の都市プネでアンベードカル博士の誕生日を祝う大々的なイベントを計画した男性が、家に押しかけてきた男4人に家族の前で連れ去られ、2日後、石切り場で遺体となって発見された。
学校でカースト上層地区の住む女の子と話しているのを目撃されていた17歳の男性は、女の子の兄弟を含む3人の男から学校で暴行を受け、自殺にみせかけるために木に吊るした状態で発見された。
19歳の男性が帰宅しないため、家族が捜索すると数時間後、頭を切り落とされて体を焼かれた状態で発見。
5人のカースト上層の男たちが容疑者として逮捕され、彼らは自分たちの姉妹が男性と恋愛関係にあると思い込んでいたという。
これらは近年に起こった事件である。
仏教徒は1%弱といわれるインドだが、実はカースト最下層と呼ばれる人たちの多くが政府に無届けで「自由、平等、博愛」の仏教を信仰しており、実際は1億5千万人以上いるともいわれている。
そしてインドに来た猿岩石も、仏教の恩恵を受けるのである。

49日目、5月31日、インド入国3日目、猿岩石はカルカッタへ向かうトラックをGET。
有吉は、22歳の誕生日を、このトラックの荷台の上で迎えた。
空手ショーで稼いだお金は食費で消えて、所持金0円。
一緒に荷台に乗っていたインド人男性に
「ノーマネー、ノーホテル(お金も泊まるところもない)」
と相談すると、
『ティンペンに泊ればいい』
「ティンペン?」
『ティンペンだったらお金は要らないし、食事もできる』
といわれた。
「ティンペンホテル?」
「みたいな?」
そのときはよくわからなかった。

国境から900㎞、トラックが、ついにカルカッタに到着。
猿岩石はワラをもつかむ気持ちで男についていきティンペンに向かった。『待ってて。
交渉してくるから』
男性が建物の中に入って、15分後、どうやら話はまとまったようで中に案内された。
キレイなベッドがあるキレイな部屋に通され
「こわいくらいに親切だな」
と少し警戒。
すると白髪の老人が現れ
『こちらに来てください』
ついていくと3人のお坊さんがいた。
ここで
「ティンペン」
と聞こえていたのが
「テンプル」
つまりお寺だったことに気づいた。
『ようこそいらっしゃいました』
そういう真ん中がお坊さんは住職、サイドの2人は弟子。
空手着の2人は、まず正座させられた。
弟子は、その頭を洗髪し、続いてカミソリを持って剃り始めた。
日本なら、まず短く刈ってから、クリームなどをつけて剃ったりするが、長髪のままいきなり水だけで剃られ、
「血が、ダラーって出るんですよ」
(有吉) 
頭が青く丸まった後、有吉は
「ニッポンノスモノディッサ」
森脇は
「ニッポンノピアティッサ」
という名前をもらった。
そして手を合わせながら、住職に続いて読み上げ、お経の練習。
修行僧、第1日目は終了した。

2日目早朝、2人は先輩たちと一緒に読経。
続いて本堂の掃除。
そして待ちに待った朝食。
「インドのお坊さんは何を食べるのだろう?」
と思っていたが、カレーだった。
その後、仕事となるが、やることは1日3度お経をあげることと近所に托鉢に出るくらい。
タダ寝タダメシの上、豊富な自由時間。
「最高にうれしいよ。
何もしないでご飯が食える」
(有吉)
「托鉢で回ると各家庭からカレーをもらって、混ざっちゃって、味が。
それでもすごいウマイ」
(森脇)

何不自由のない幸せな生活を満喫したが、5日目になると焦り始めた。
「とりあえず毎日、腹は一杯になるんだよな」
(有吉)
「ここにいればな!」
(森脇)
「金がないんだよ、金」
(有吉)
「もうそろそろロンドン目指さないと、いつまでたっても終わんないよ」
(森脇)
このまま3食昼寝つきの生活を続けていても、ロンドンにはたどり着けないことに気づいた2人は、最初に世話をしてくれた白髪の老人に
「トゥデイ、ラストワーク」
と今日のお勤めで最後にして、ここを出たいと告げた。
そして老人に住職に引き合わせてもらい
『仕方ないですね。
あなたたちと出会えてうれしかったです』
といって許しをもらった。

6日目、いつものように朝のお経と掃除を終えると、旅立ちの支度。
袈裟を脱ごうとする2人に住職は
『着替えなくていいです』
といい
『仏の心を忘れないように』
とプレゼントしてくれた。
先輩僧たちに別れを告げ、寺を後にしようとしたとき、白髪の老人に
『持っていきなさい』
といわれ餞別をもらった。
『インドではルピーがとても大切な意味を持っています』
老人はルピーの大切さをわかってもらおうと、それぞれに50ルピー札1枚、1ルピー札1枚を渡したのだった。
51ルピーは、日本円で200円くらい。
しかし2人は
「ありがとうございます」
と何度も頭を下げた。

2人は、次なる目的地をインドの首都、デリーと決め
「DELHI」
と書いた紙を掲げてヒッチハイク開始。
30分後、停車していたトラックと交渉し、成功。
荷台で一緒に乗っていた男性に
『デリーに巡礼ですか?
ご苦労様です』
と労われると、袈裟の力に驚きながら、僧侶らしく手を合わせてお辞儀。
トラックは、ガンジス川を渡って一路、デリーへ。
夜、ドライブインに入り、食事をオゴッてもらったときも僧侶らしく手を合わせてお辞儀。
その後、一行はトラックで過眠し、翌朝、再び出発。
この時点で2人の心配事はお金がないことだった。
所持金は白髪の老人にもらった102ルピーのみ。
先を急ぐよりも旅の資金を得る必要があり、荷台で一緒に乗っていた男性に
「ウイ・ア・ノー・マネー。
アイ・ホープ・ジョブ」
「ゲット・マネー」
とお金がないこと、仕事が欲しいことを打ち明けた。

すると男性は
『お坊さんは仕事しなくていいんですよ』
といった。
このままウソをつき通すわけにはいかず、実は僧侶でないと告白。
インドはお坊さんに対して親切であると同時に非常に厳格で
『お坊さんじゃないなら今すぐ着替えなさい』
と怒られてしまい
「すみません」
「ソーリー」
と荷台で正座して頭を下げて謝った。
すると男性は
『私の友人が工場をいくつか経営している。
彼にあたなたたちの仕事を頼んであげるよ』
といい、2人は
「なんていい人なんだ」
と感動しながら、元の空手着に着替えた。

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