ミスター指名打者 世界記録を持つ男、高井保弘 阪急ブレーブスが誇る「世界の代打男」

ミスター指名打者 世界記録を持つ男、高井保弘 阪急ブレーブスが誇る「世界の代打男」

八木裕、桧山進次郎、杉浦享、関本賢太郎、立浪和義、川藤幸三、前田智徳、真弓明信、たくさんの「代打の神様」と呼ばれた選手たちがいます。しかし「代打の神様」という言葉が生まれる前、かつてのパシフィックリーグ今はなき阪急ブレーブスで活躍し「世界の代打男」と呼ばれた高井保弘選手についてまとめてみました。


野村克也氏との関係

当時、こういったピッチャー毎に細かく情報収集をしてそれを試合に生かすという手法はかなり珍しかったようです。高井選手自身もスペンサーというメジャーリーガーからその手法を学んだと語っていました。同じく情報野球で有名な野村克也選手との逸話もWikipeiaに載ってましたので紹介させて頂きます。

この野村選手(兼任監督)の推薦でオールスター出場を果たします。そしてこのオールスターの試合でもオールスター史上初の代打逆転サヨナラ本塁打を打ってみせました。このオールスターでの高井選手のスイングはこの一振のみ、まさに「世界の代打男」の名に恥じぬ見事なバッティングでした。この時対戦した松岡投手のクセもセントラルリーグの投手にも関わらず完璧に研究済みだったと言います。

居るだけで戦力になる選手

ベンチに居るだけで相手チームへのプレッシャーになったと言います。その存在が投手の継投や作戦にまで影響を及ぼすからです。当時、阪急ブレーブスの監督であった上田利治氏からケガでもベンチにだけは入ってくれと頼まれていたそうです。居るだけでご利益があるとなるといよいよ神様の域に近づいているようですね。

指名打者制度導入ののきっかけとなった?

打撃は素晴らしいのに守備に難があるために中々レギュラー出場することができない高井選手。この状況をみたアメリカ人記者がパシフィック・リーグの指名打者制度導入に一役買ったという話があります。

残念ながらパ・リーグの目論見は外れ、人気向上とはいかなかったようですが、一選手がリーグの制度をそのものを変えさせるきっかけとなり、そしてそれが今でも続いているというのは凄いことではないでしょうか。

レギュラーとしても大活躍

そんな、数々の代打としての記録を持つ高井保弘選手ですが、その実キャリア半ばを過ぎた頃から指名打者としてレギュラーとなり活躍しています。年間3割を2度、年間ホームラン20本以上2回、通算出場試合1135試合、通算本塁打130本、通算安打665、通算打率.269 そしてもっとも意外な記録がプロ生活16年で19回全ての犠牲バントを成功させていることです。これらの事からも彼が並外れたバッターであったことが窺い知ることが出来ます。

漫画の世界でも登場

そんな高井保弘選手ですが、あの有名な水島新司先生の有名な野球漫画にも登場しています。

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