混迷の時代を生きる私たちが観るべき “必須科目” 「機動戦士ガンダム」。その「ガンダム」シリーズの最高傑作が『めぐりあい宇宙(そら)編』なのだ!!

混迷の時代を生きる私たちが観るべき “必須科目” 「機動戦士ガンダム」。その「ガンダム」シリーズの最高傑作が『めぐりあい宇宙(そら)編』なのだ!!

『めぐりあい宇宙(そら)編』は、アニメ史上、もっともリアルに人間と戦争を描いた「機動戦士ガンダム」の劇場版完結編である。その大きなテーマを丁寧に描きつつも “人の革新” について問う本作は、「ガンダム」シリーズの最高傑作といって過言ではない。人間の愚かさも美しさも何もかもを描いてみせた「ガンダム」はここに完結をみるのだ!


アニメ史上、もっともリアルに人間と戦争を描いた作品、それが「ガンダム」だ!

手元には「機動戦士ガンダム 劇場版メモリアルボックス」がある。数年前に購入したものだ。発売されたとき、買わずにはいられなかった。なんの躊躇もなく、手にした。「機動戦士ガンダム」が私にとって特別なものだったからだ。

いまさら言うまでもなく、アニメ史上、もっともリアルに人間と戦争を描いた物語である。そこにあるのは、愚かな人間の姿だ。私たちはこの物語を目の当たりにして、戦争という愚かな行為に絡み取られていく人間の悲しみと無力さを感じる。

けれども、私たちはこの物語に惹かれていく。それは、無力なんじゃないかと自問しながらも必死に戦い、生きる人間の姿がそこにあるからだ。

善悪はここにはない。それまでのアニメのような悪者と呼ばれるものは登場しない。ジオンは悪ではない。地球連邦が善でもない。それぞれに生きる理由と、戦う論理がある。それを肯定も否定もせず、私たちは見つめていくのだ。

この物語に背を向けてはいけない。登場する少年少女たちは、幾多の悲しみと、苦しい試練を乗り越え、大人になっていく。そしてそれを観る僕らも同様に大人になり、この物語を語り継いでいくのだ。それが私が「メモリアルボックス」を手にした理由だと思う。

「ファースト・ガンダム」と呼ばれるこのシリーズ。
こんな物語はもうこの先、作られることはないのではないか。
日本の映画史に残る珠玉のアニメ映画!
「機動戦士ガンダム」はこれからの混迷の時代を生きるための必須科目なのだ!

劇場版3作を高画質HDプレミアムマスターのDVDで収録したメモリアルボックス。
初回特典には、DVDサイズの劇場アイテム復刻版のパンフレットが3冊入っていた。
ほんと、涙もんのスペシャル・ボックスだった。

「機動戦士ガンダム」を作った人々

企画: サンライズ 原作: 矢立 肇・富野 喜幸 
キャラクターデザイン: 安彦 良和  メカデザイン: 大河原 邦男
美術監督: 中村 光毅  音楽: 渡辺 岳夫・松山 祐士
アニメーションディレクター: 安彦 良和

●キャスト
アムロ・レイ: 古谷 徹  シャア・アズナブル: 池田 秀一
ブライト・ノア: 鈴置 洋孝  フラウ・ボゥ: 鵜飼 るみ子
ミライ・ヤシマ: 白石 冬美  セイラ・マス: 井上 遥
カイ・シデン: 古川 登志夫  ハヤト・コバヤシ: 鈴木 清信
マチルダ・アジャン: 戸田 恵子  ララァ・スン: 潘 恵子
ナレーター: 永井 一郎

第1作目の劇場版『機動戦士ガンダム』は、テレビシリーズ1~14話をまとめた形で1980年に公開。その大反響を受けて、1981年に2作目『哀戦士』、1982年に3作目『めぐりあい宇宙(そら)編』が続いて公開され、「ガンダム」は社会現象となる。

この「ガンダム」と1980年前後の松本零士が制作に関わった劇場版アニメによって、“アニメーション” は市民権を得たといえる。アニメが低俗で子どもだけのものという、それまでの風潮を見事に打ち破ったのが、『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』であり、そしてこの「ガンダム」シリーズなのだ。

「機動戦士ガンダム」のあらすじ

宇宙世紀0079年。
人類の半数がスペースコロニーでの宇宙生活者となって半世紀。
人類同士の宇宙空間でのはじめての戦争が勃発する。
ジオン公国を名乗ったサイド3の宇宙移民者による独立戦争である。
開戦当初に総人口の半数が死亡するというこの戦争は、泥沼化する。
人類は自らの行為に恐怖し、そして疲弊していくのである。

物語はサイド7から始まる。
偵察目的のジオン軍が連邦軍の新型モビルスーツを発見。
功をあせったジオンのモビルスーツ「ザク」が突然攻撃を仕掛けてくる。
混乱し、逃げ惑うサイド7の住民たち。サイド7に住む少年アムロは、
その連邦軍の新型モビルスーツ「ガンダム」に乗り込んで応戦。
アムロは初めての戦闘に恐怖しながらも2機のザクを撃破する。

戦いに巻き込まれ、ホワイトベースに乗り込むことになったアムロたち少年、少女は、いつしか地球連邦の一員として大きな役割を担うようになる。

サイド7から地球、再び宇宙へとホワイトベースで戦うなかで、多くの人と出会い、また多くの人の死を目の当たりにしながら、少年少女たちはいつしか大人になっていくのだった。

『めぐりあい宇宙(そら)編』が最高傑作である理由

『めぐりあい宇宙(そら)編』は、作画監督でキャラクターデザインを担当する安彦良和の完全復帰で新作カットが劇的に増えた。この情報は公開前からガンダムファンの間では大きな話題になっていたのだ。私も安彦ファンの一人として劇場に行くのが楽しみだった記憶がある。クオリティの高い新作カットの増加は、この作品を最高傑作と言わしめる大きな要因となっている。

最終的に『めぐりあい宇宙(そら)編』は、12億9000万円の配給収入で同年公開のアニメ映画で第1位を記録している。

▼名シーンレビュー<1> ホワイトベースとフラミンゴの群れ

『めぐりあい宇宙(そら)編』は、戦いの舞台を地球から再び宇宙へと移した劇場版の3作目、完結編である。

その前に劇場版2作目『哀戦士編』の見事なラストシーンを紹介したい。

連邦軍最大の基地、南米ジャブローから宇宙(そら)に飛び立つホワイトベースの横をフラミンゴの群れがどこかへ飛び立っていくシーン。

「手の空いてるものは左手を見ろ、フラミンゴの群れだ」
「はあ、ビデオに撮っておきます」
「よし、許可するぞ」

なんというアニメだろうか。これがアニメの1シーンか。
戦争の悲惨さと対比するように美しいフラミンゴの群れを見せる。
そこにあるのはつかの間の休息と新たな戦いへの鼓動だ。

さらに「ビデオを撮る」「許可する」というやりとりは、こんな時でも組織の何たるかを見せる部分。加えて、ホワイトベースの青年艦長ブライトの実直な性格をきちんと見せる。つまりこの作品はとにかく行き届いているのだ。

これだけの作品を作ることができたアニメ界がいまはどうだろう。30年以上経って、このレベルに到達した作品は存在しない(と思う、そんなにちゃんとウォッチしてないけど…)。

ここで劇場版第2作『機動戦士ガンダムⅡ 哀戦士編』の特報映像を!!

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