「ゼファー」「CB400SF」「XJR400」等、かつての【ネイキッドブーム】を振り返る!-1989年、一大ブームを起こすバイクが登場した-

「ゼファー」「CB400SF」「XJR400」等、かつての【ネイキッドブーム】を振り返る!-1989年、一大ブームを起こすバイクが登場した-

フルカウルを装着した車種が当たり前になっていたレーサーレプリカ全盛の時代に、あえてカウルなしの懐古的なスタイルを売りにしたバイク「ゼファー」の登場から一大ブームが巻き起こりました。


1989年4月、レーサーレプリカブーム衰退の大きな契機となる一台のバイクが登場しました。

「カワサキ・ゼファー」の登場!-ネイキッドブームのはじまり-

レプリカブームの転換点となった歴史的モデル。

発売当時車両本体価格:529,000円。
車体色は、キャンディアトランティックブルーとキャンディカーディナルレッドの2色。

エンジンは空冷2バルブのGPz400系がベース。メーターはシンプルな異径の2眼式、タンクエンブレムはステッカーと細部は簡素な作りでした。

カワサキ・ゼファー / KAWASAKI ZEPHYR (1989年)

(車体色:キャンディカーディナルレッド)

ゼファー(ZEPHYR)とは英語で「西風」を意味し、川崎重工業の二輪車製造拠点工場である兵庫県明石市から吹く業界への新風となる様にとの願いを込めて名付けられました。

「西風」に由来したネーミングの通り、関西・明石に位置するカワサキが投入した「ゼファー」は、新鮮な息吹を呼び覚ます“ネイキッドブーム”の始まりとなりました。

レーサーレプリカブームだった80年代

サーキットを走るワークスレーサーの新技術がすぐさま市販車にフィートバックされ、めざましい性能の向上がみられた時代でした。

日本はまさにレーサーレプリカブーム

当時、ライダーから絶大な支持を受けたのが「レーサーレプリカ」と呼ばれるバイク達。レーサーをイメージさせるフルカウルを身にまとい、過激な動力性能と運動性を持たされたバイクが、街に峠に溢れました。

週末となればワインディングを攻めて楽しむ“ローリング族”と呼ばれるライダーが峠を占拠

レーサーレプリカブームの頂点にいたバイク「RC30」「OW01」

世界耐久選手権シリーズで、1985年・86年の2年連続チャンピオンを獲得したレースマシンRVF750の高度な技術をもとに開発し、チタン合金などの高価な軽量素材を多用したモデル。
国内では販売価格が148万円と量産車としては当時最高のものだったにもかかわらず、内容的には破格なもので1,000台限定の販売枠に購入希望者が殺到し抽選により販売されました。
市販車では珍しく左出しのマフラー。

ホンダ・VFR750R [型式名RC30] (1987年)

1987年・88年の鈴鹿8時間耐久レースを連覇したファクトリーマシンYZF750の技術をフルにフィードバックしたモデル。
通称の“OW01”は、車輌開発時の試作呼称。日本国内で500台が限定販売された。国内販売価格は200万円で、高価格帯だったが予約抽選で完売しました。

ヤマハ・FZR750R [OW01] (1989年)

フルカウルを装着した車種が当たり前になっていたレーサーレプリカ全盛の時代に、あえてカウルなしの懐古的なスタイルを売りにした「ゼファー」の登場はある意味衝撃でしたが、「これを待っていた」とばかりに多くのライダーの支持を受けました。

【これが「男のバイク」だ
ガキが乗るのはかんべんしてくれ!】

記事のキャッチコピーからしてカッコイイ!

ミスター・バイク(1989年5月号)に掲載されたゼファーのスクープ!?記事

ネイキッドブーム到来!

ゼファーの発売をきっかけに、これまでのカウル付きモデルからカウルを外しただけの派生車種とは異なる、カウルで覆われていないエンジンの機能美や無骨な外観をデザインとして前面に出し、常用域に重点を置いた出力特性に設定されたエンジンを搭載した車種が登場し、日本のバイク市場はレーサーレプリカブームからネイキッドブームへ遷移していきました。

ホンダ・CB400スーパーフォア / HONDA CB400 SUPER FOUR(略称:CB400SF)

圧倒的な販売台数を誇る400ccネイキッドのベストセラーモデル。

発売当時車両本体価格:589,000円。
カラーリングは シンプルなソリッドカラー(3色)と、シックなツートンカラー(2色)の2タイプ計5色が用意されました。

1992年、ホンダは精惺なフォルムと優れた使い勝手を融合させたネイキッド・ロードスポーツバイク「CB400 SUPER FOUR」を発売

(車体色:ブラック×ヘビーグレーメタリック)

ツートンカラーはソリッドカラーより1万円高く、発売当時車両本体価格:599,000円。

「肩ひじ張らずに付き合えるモーターサイクル」がコンセプトで、走行性能では優れていましたが、当時の流行が性能よりスタイルを重視する傾向に移ったため、ゼファーに人気を奪われ、販売面では苦戦。燃料タンクの総容量が11Lしかなかったことも販売が苦戦した理由の一つでした。

CB400スーパーフォアのご先祖様ともいえるモデル「CB-1」は、ゼファーと同じ1989年に発売

ちなみに、カワサキ「ゼファー」、ホンダ「CB-1」と同じ1989年に、スズキからもネイキッドモデルが発売されています。

スズキ・バンディット400 / SUZUKI Bandit400

ネイキッドブームの火付け役であるゼファーの2ヶ月遅れで出たバンディット400。
初年度はソコソコな販売台数を記録したものの、年を追う毎にゼファーに引き離されていきました。

発売当時車両本体価格:595,000円。

スズキ・バンディット400 / SUZUKI Bandit400 (1989年)

そこで、ゼファーやCB400SFの対抗馬として3代目インパルス「GSX400インパルス(GK79A)」がデビューします。

一方ゼファー発売当初は静観の構えを見せていたヤマハも1993年にはXJR400を投入し、各社400ccクラスネイキッドの布陣が出揃うことになりました。

スズキ・GSX400インパルス / SUZUKI GSX400 IMPULSE

“インパルス”の名を冠して登場した三代目インパルスのGSX400インパルス。
バンディットとは打って変わり二本サスにダブルクレードルフレームとまさに絵に描いたようなネイキッド。

発売当時車両本体価格:569,000円。

バンディットよりも手軽な価格設定の正統的ネイキッドとして発売されました。

スズキ・GSX400インパルス[GK79A] / SUZUKI GSX400 IMPULSE (1994年)

タイプS(TypeS)は、スズキワークスカラーとされてビキニカウルが装備された派生仕様。

発売当時車両本体価格:579,000円。

このモデルでやっとスズキも他車に負けない特徴を持ったネイキッドを出す事に成功することとなりました。

ユーザーから人気を呼びインパルスの名を押し上げたのは何と言ってもタイプS

ヤマハ・XJR400 / YAMAHA XJR400

開発にあたり、ヤマハはネイキッドスポーツの追求を考え、そして選択されたのが空冷というスタイル。「空冷最速のネイキッド」を目指して開発され、スズキ・バンディット400、ホンダCB-1、CB400SFの3車種は水冷、そしてカワサキ・ゼファー400は空冷2バルブに対して、XJR400は空冷4バルブエンジンを搭載。

発売当時車両本体価格:579,000円。

(※通称「ペケジェイアール」と呼ばれる場合も。)

今でも通用するスタンダード空冷ネイキッド、ヤマハ・XJR400 / YAMAHA XJR400

ネイキッドブームのはじまりとなった「ゼファー」を生み出したカワサキのCB400スーパーフォア(CB400SF)に対抗する答えは、ゼファーの高性能化ではなく2年後のZRXの投入でした。

カワサキ・ZRX400 / KAWASAKI ZRX400

ネイキッドの代名詞である空冷のゼファー400も、スペック的にはライバル車に劣り、それをサポートするかのように登場したのがZRX400です。

往年のローソンレプリカ・Z1000Rを彷彿とさせるデザインの車体にZZ-R400ベースの水冷エンジンを搭載。他のモデルにありがちなメッキパーツ類を排除したスタイルは、レプリカブーム以前のスポーツバイクを彷彿とさせる男らしさに満ちています。

カワサキ・ZRX400 / KAWASAKI ZRX400

ZRXのデビューから遅れること半年、丸目ヘッドライトのカウルレスモデルZRX-IIが追加されました。
ヘッドライトまわりのデザイン以外はまったく同一の兄弟車で、メカ的な変更も同じタイミングで受けています。

カラーリングも個性的な カウルレス版ZRX

400ccクラスがきっかけとなったネイキッド人気は、下は250ccクラスから、上はナナハン・リッタークラスまで飛び火!

750ccクラス(ナナハン)

1989年、ネイキッドブームの火付け役、ゼファー400が登場し、一躍ベストセラーに。それに続くシリーズの第2弾としてラインナップしたのがゼファー750。

ゼファーシリーズの特徴となったノンカウル、パイプ鋼管フレーム、丸目一灯ヘッドライト、空冷直列4気筒エンジン、2本リヤサスなどを踏襲し、左右2本出しのマフラーを装備するモデル。

カワサキ・ゼファー750 / KAWASAKI ZEPHYR750

初代Z2。車名は「KAWASAKI(カワサキ)750RS」だが、型式名から通称“Z2”ゼッツーと呼ばれています。

Z2

リッタークラス

カワサキ・ゼファー1100 / KAWASAKI ZEPHYR1100

250ccクラス

1989年にシリーズ最初のモデルとなるバンディット400(GK75A)が登場し、翌年にこの初代バンディット250(GJ74A)が発売。

グッドデザイン賞をとったバンディット400と変わらないクオリティが保たれ、車格もほぼ共通です。

バンディット250・BANDIT250(GJ74A)

ネイキッドブームは、1990年代半ばのアメリカン(クルーザー)ブームとそれに続くビッグスクーターの台頭によって一応の終焉を迎えることとなります。

しかし、普通二輪のラインナップが手薄な現在の国内市場において、ネイキッドモデルは、今もってバイクの主力モデルとなっていますね♪

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