【1981年洋楽】一発屋アーティストと唯一のヒット曲5選

【1981年洋楽】一発屋アーティストと唯一のヒット曲5選

ある一時期だけ活躍したアーティスト、一曲だけ売れたアーティストを、日本語では「一発屋」と言いますが、英語でも同じ意味で「ワンヒットワンダー(One Hit Wonder)」という言葉があります。今回は "1981年" にフォーカスして、全米でヒットした一発屋(ワンヒットワンダー)5選をご紹介します。


1981年のヒット曲から選出

全米シングルチャート(Billboard Hot 100)で、1981年年間トップ50前後にランクインした楽曲を対象とし、その中から "一発屋(ワンヒットワンダー)" と称されることの多いアーティストを選出しました。

クリスタルの恋人たち / グローヴァー・ワシントン・ジュニア & ビル・ウィザース

『クリスタルの恋人たち(Just The Two Of Us)』は、グローヴァー・ワシントン・ジュニア & ビル・ウィザース(Grover Washington Jr. & Bill Withers)のヒット曲で、全米シングルチャートで最高位2位、年間チャートで18位を記録しました。本曲を収録している、グローヴァー・ワシントン・ジュニアのアルバム『ワインライト(Winelight)』も、最高位5位を記録しています。



ローズ・ピアノの印象的なサウンドをベースに、グローヴァー・ワシントン・ジュニアのサックス、ビル・ウィザースのボーカルがメロディを奏でる楽曲です。1982年の第24回グラミー賞では、最優秀R&B楽曲賞を受賞しています。また、1991年には、日本の久保田利伸が、キャロン・ウィーラー(Caron Wheeler)とのデュエットで、本曲を英語詞のままカバーしました。



ビル・ウィザースの方は厳密には一発屋ではなく、1972年のナンバーワンヒットで「リーン・オン・ミー(Lean On Me)」という楽曲があります。同曲は、1987年に、クラブ・ヌーヴォー(Club Nouveau)がカバーし、再びナンバーワンに輝いています。

アメリカン・ヒーローのテーマ / ジョーイ・スキャベリー

『アメリカン・ヒーローのテーマ(Theme from The Greatest American Hero (Believe It Or Not))』は、ジョーイ・スキャベリー(Joey Scarbury)のヒット曲で、全米シングルチャートで最高位2位、年間チャートで11位を記録しています。



特撮テレビドラマ『アメリカン・ヒーロー』の主題歌で、ドラマの人気とともに楽曲もヒットしました。



ジョーイ・スキャベリーは、その後はヒット曲に恵まれなかったものの、ドラマ『探偵ハード&マック』やスヌーピーのアニメ特番など、多くのテレビ番組に楽曲を提供します。1990年には、カントリー・グループのオークリッジ・ボーイズ(The Oak Ridge Boys)に書いた『ノー・マター・ハウ・ハイ(No Matter How High)』がヒットし、全米カントリーチャートでナンバーワンに輝いています。

ハウ・アバウト・アス / シャンペーン

『ハウ・アバウト・アス(How 'Bout Us)』は、シャンペーン(Champaign)のヒット曲で、全米シングルチャートで最高位12位、年間チャートで45位を記録しました。アダルト・コンテンポラリーチャートでは、ナンバーワンを獲得しています。



本曲は、同名のデビューアルバムに収録されていますが、オリジナルは、1975年にリリースされたウォーター・ブラザーズ・バンド(Water Brothers Band)のバージョンです。シャンペーンのカバーにより、世界的なヒットとなりました。因みに、バンド名の "シャペーン" は、彼らの故郷であるイリノイ州シャンペーンから取ったものです。



その後はヒットに恵まれず、活動休止と活動再開を繰り返しますが、2008年に再結成後は活動を継続しています。2022年にはシングル『When Your Heart Beats With Mine』『Can't Let You Go』をリリースし、今も現役で活躍中です。

スイートハート / フランキー&ザ・ノックアウト

『スイートハート(Sweetheart)』は、フランキー&ザ・ノックアウト(Franke and The Knockouts)のヒット曲で、全米シングルチャートで最高位10位、年間チャートで50位を記録しました。



フランキー&ザ・ノックアウトは、フランキー・プリヴァイト(Franke Previte)が率いるロックバンドで、本曲はデビュー曲ながら、いきなりのトップ10ヒットとなりました。その後はヒットに恵まれず、後にボン・ジョヴィ(Bon Jovi)のドラマーとなるティコ・トーレス(Tico Torres)の加入もありましたが、1986年に解散します。



一方、彼らのアルバムに収録されていた『ハングリー・アイズ(Hungry Eyes)』は、1987年にエリック・カルメン(Eric Carmen)が歌って最高位4位のヒット。同じく、『タイム・オブ・マイ・ライフ((I've Had) The Time Of My Life)』は、ビル・メドレー&ジェニファー・ウォーンズ(Bill Medley and Jennifer Warnes)が歌ってナンバーワンを獲得します。皮肉にも解散後に、楽曲のクオリティの高さを証明する形になりました。

サムバディーズ・ノッキン / テリー・ギブス

『サムバディーズ・ノッキン(Somebody's Knockin')』は、テリー・ギブス(Terri Gibbs)のヒット曲で、全米シングルチャートで最高位13位、年間チャートで51位を記録しました。



彼女は、幼い頃の事故で失明したものの、ピアノ、聖歌隊、タレントコンテストなど、健常者と同様に研鑽を積み、カントリーシンガーとしてのデビューを果たします。本曲は、彼女のデビュー曲で、同名のデビューアルバムに収録されています。動画サイトでは、彼女のピアノ弾き語りによるライブ映像を多数見ることができます。



その後はヒットに恵まれなかったものの、音楽活動は継続しており、2000年以降で4作のアルバムをリリースしています。

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