ときめきトゥナイト、クリィミーマミ、パーマン…謎のアニソン作曲家「古田喜昭」とは?

ときめきトゥナイト、クリィミーマミ、パーマン…謎のアニソン作曲家「古田喜昭」とは?

80年代に多数のアニメソングの作詞・作曲を手がけた古田喜昭にスポットを当ててみたいと思います。


謎のアニソン作曲家「古田喜昭」ってご存知ですか?

皆さんは「古田喜昭(ふるた よしあき)」という人物をご存知でしょうか?80年代前半に、「くたばっちまえ アーメン」で有名なシュガー「ウエディング・ベル」や、魔法の天使クリィミーマミの主題歌「デリケートに好きして」などの楽曲を作詞・作曲し、当時アニソンやアイドルの楽曲のクレジットで目にする機会が多かった人物です。この古田喜昭なる人物は、一体何者なのでしょうか?この記事で紐解いてみたいと思います。

写真左上が古田喜昭。

70年代前半にミュージシャンとしてデビュー!

古田喜昭は1949年、東京生まれ。中学・高校時代は漫画家を志望しており、ちばてつやに自作漫画の持ち込みをするほどだったのですが、その一方で音楽活動も行っていました。そして「Time」というバンドのメンバーとして、1973年に行われた第5回ヤマハポピュラーソングコンテスト(通称:ポプコン)に「82才のおじいさん」という楽曲で入賞する快挙を成し遂げます。その結果、翌1974年に同バンドはデビューを果たしました。

70年代前半のポプコンの模様。

Time解散後、「夢織人」を結成。

無事デビューを飾ったTimeですが、古田としてはバンド活動に対し意欲は無かった(古田は元々ポップスに対し馴染みが無いクラシック畑の人間だった)ようで、さらにメンバー間での確執もあったため同バンドは短期間で解散することに。

そしてその後、古田は3人組のボーカルグループ「夢織人(ゆめおりびと)」を結成。この頃から作曲を本格的に開始するようになり、ポップスにも慣れ親しんでいきます。1979年には、アルバム「夢織人I」を発表するなど、精力的な活動を展開していきました。

80年代に入り、一躍売れっ子作曲家に!!

音楽業界で地道な活動をしていた古田でしたが、80年代前半に転機が訪れます。それは80年代にアイドル的な人気を誇った女性ボーカルグループ・シュガーとの出逢い。彼女たちが1981年に発表したデビューシングル「ウエディング・ベル」の作詞・作曲を古田が担当することとなり、同曲は大ヒットを記録しました。歌詞の中にある「くたばっちまえ アーメン」は当時社会問題となったのを覚えている方もいらっしゃるかと思います。ともあれ、このヒットにより古田は一躍売れっ子作曲家の道を邁進することとなりました。

80年代を代表するアニメソングを多数手掛ける!

シュガー、森尾由美、三田寛子といったアイドル系の楽曲に携わる一方で、古田が力を注いだのはアニメソングでした。1981年には、加茂晴美が歌う「ときめきトゥナイト」の主題歌を担当。この曲はアニメの制作サイドから作風についての注文がなく、「古田の作りたいものを作ってくれ」ということで依頼されたそうで、楽曲は古田のインスピレーションを反映させたラテン調に。作品を彩る佳曲に仕上がっていました。これ以降、アニソン関連の仕事が大量に舞い込むようになります。

1983年には「デリケートに好きして」を発表!!

アニソン作家としての道を切り開いた古田ですが、1983年には「魔法の天使クリィミーマミ」の主題歌であった太田貴子「デリケートに好きして」の作詞・作曲を担当。「好きと嫌いだけで普通がないの」といった独特の歌詞で、当時の女の子を中心に大ヒットを記録しました。また、クリィミーマミ以外のスタジオぴえろ作品の主題歌としては、1984年から1985年にかけて放送された「魔法の妖精ペルシャ」の主題歌「おしゃれめさるな」の作曲も担当しています(作詞は秋元康)。

パーマンでは自ら歌声を披露!!

1983年から1985年にかけて放送された「パーマン」においては、主題歌「きてよパーマン」の他、多数の楽曲の作詞・作曲を担当。中でもエンディングテーマの「パーマンはそこにいる」と「悲しきコピーロボット」については、古田自身が歌唱を担当しました。貴重な音源がYouTubeに残っていましたので、是非ご一聴ください!

80年代中盤以降、新ジャンルの開拓を始める!

80年代前半から中盤にかけて「OKAWARI-BOY スターザンS」「とんがり帽子のメモル」「まんがどうして物語」といった、様々なアニメに携わった古田ですが、その後仕事量が徐々に減少していきました。この時期の古田はいわゆる充電期間であり、ロサンゼルスなどに遊びに行くこともあったそうです。そんな中、次に手掛けようとしたジャンルが「ヒップホップ・ラップ」でした。

RA$Hのシングル「Mutant Japmen」

ヒップホップ・ラップに挑戦するため、古田が音楽プロデュースを手掛けたのは「RA$H」という男性ダンスアイドルグループ。“歌って踊ってお笑いも出来るダンスユニット”の触れ込みで、あの宮沢光子(りえママ)がスカウトしたことでも有名な伝説のグループです。1990年にはシングル「Mutant Japmen」を発表し、一部のマニアの間で話題となりました。

宮沢りえのアルバムもプロデュース!

また同時期、りえママとの関係からか、宮沢りえが1990年に発表したアルバム「Chepop」のプロデュースを手掛けています。ロサンゼルスのミュージシャンを集めて完成させたアルバムで、4曲目の「BODY CHECK」ではFULTA名義で作曲にも参加しています。

宮沢りえのアルバム「Chepop」

現在は何をやってるの?

RA$H、宮沢りえなどの音楽に携わった古田ですが、それ以降は再び音楽業界からフェイドアウト。その後の動向ですが、2010年に開催された上海万博で使用されたインスト曲を手がけるなどの音楽活動をする一方で、デザイナーとしての活動が多くなっています。元々漫画家志望であったことからその画力には定評があり、企業のホームページやポスターのデザインなどを手がけているそうです。

また、近年の特筆すべき仕事として挙げられるのは「ザクとうふ」です。これは「ザクとうふ」を製造する相模屋のアドバイザーを、古田が手掛けているとのこと。



アニメソングを手がける音楽プロデューサーから、企業プロデューサーへと華麗なる転身を遂げた古田喜昭。今後の活動にも注目が高まりますね!

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