70年代後半から80年代にかけて、恋人たちのBGMだった最高のデート・ミュージック「AOR」

70年代後半から80年代にかけて、恋人たちのBGMだった最高のデート・ミュージック「AOR」

恋人たちにはムード作りが重要ですよね。70年代後半から80年代にかけての恋人たちは、皆デートのお供としてAORのお世話になったものです。代表的なミュージシャンは、ボズ・スキャッグスやJ.D.サウザー、ボビー・コールドウェルにクリストファー・クロスなどなど数え上げるときりがありませんが、今回はそれほどメジャーではないものの、彼らに負けない最高のAORの名曲をご紹介します。


AOR

70年代の後半から80年代にかけて世界中で大ブームとなり、今なお不滅の人気を誇るAOR。AORとは音楽のジャンルひとつですが、何の略だか分かりますか?
ひとつにはオーディオ・オリエンテッド・ロック、またはアルバム・オリエンテッド・ロック、更にはアダルト・オリエンテッド・ロックの略語だとされています。しかし、何のことだか分かりにくいですよね。
実際にこれらの言葉は最近では使われなくなってきていますが、日本では「アダルト・オリエンテッド・ロック」の略語として「大人向けのロック」と独自解釈されAORという言葉は使われています。

オシャレを楽しむ大人たちの音楽であり、下世話に言うとデートの時のムード作りに最適な音楽です。特にバブルの頃にお世話になった音楽でもあります。

さてその代表といえば、一番に思い浮かぶのがボズ・スキャッグスでしょうか。次いでボビー・コールドウェルやクリストファー・クロスにJ.D.サウザーといったところでしょう。またはエア・サプライやTOTO も根強い人気を持っています。

しかし今回は、そういったメジャーなミュージシャンではなく知名度は劣るけれども素晴らしいAORの隠れ名曲をご紹介します。

Him

パートナーズ・イン・クライム

収録曲

 1. エスケイプ
 2. パートナーズ・イン・クライム
 3. ニアサイテッド
 4. ランチ・アワー
 5. ドロップ・イット
 6. ヒム
 7. アンサリング・マシーン
 8. ユー・ネヴァー・ゲット・トゥ・ラヴ
 9. ゲット・アウタ・ユアセルフ
 10. イン・ユー・アイ・トラスト

ルパート・ホルムズ

最初にご紹介するのは、イギリス生まれのアメリカ人であるルパート・ホルムズです。ルパート・ホルムズといえば、全米で70年代最後のナンバー・ワンを獲得した「エスケープ」で知られています。もちろんこの曲も素晴らしい曲ですが、ご紹介するのは「ヒム」という曲です。
日本ではむしろ「ヒム」の方が知られているかもしれませんね。そしてルパート・ホルムズは、この曲のみで消えてしまったような印象もありますが、とんでもありません。バーブラ・ストライザンドをはじめとしてソングライターとしての実績も豊富な実力者なのです。

中でも「ヒム」を収録したアルバム「パートナーズ・イン・クライム」は、先の「エスケープ」も入っているルパート・ホルムズの最高傑作にして80年代のAORを代表する名盤です。

Hearts

恋人たち 

収録曲

  1. ハート悲しく
  2. 愛の終りに
  3. 愛しのリディア
  4. アトランタの少女
  5. スポットライトの中に
  6. 君だけを信じて
  7. エルヴィス&マリリン
  8. テル・ミー・モア
  9. ミュージック・イズ・ザ・ライト

マーティ・バリン

如何でしたか「ヒム」は。ステキな曲でしょう?次にご紹介するのが、マーティ・バリン。もしかすると、彼も一発屋のように受け取られているかもしれませんが、とんでもありません。キャリア十分の実力者なんですよ。
1962年に最初のシングルをリリースし、その後ロックの殿堂入りも果たした1960年代後半のサンフランシスコで起こったサイケデリック文化を代表するバンド「ジェファーソン・エアプレイン」の創設者です。しかし、人気、実力ともに絶好調であった1971年に、自分が作ったバンドでありながら脱退してしまいます。

1981年にソロとして発表したのがこのアルバムです。シングル・カットされた「ハート悲しく」が全米8位を記録しましたが、日本でも当時はよく耳にしました。邦題が何と言っても最高ですよね。秋の夜長にピッタリの男の集哀愁が漂う名作です。

Get It Up For Love

ハード・キャンディ

収録曲

 1. 恋は幻
 2. 恋におちたら
 3. 愛を求めて
 4. 傷心の恋
 5. ア・ラヴ・オブ・ユア・オウン
 6. ユア・ナンバー
 7. オン・ザ・スウィングシフト
 8. 歌っておくれ
 9. ヴァレンタイン

ネッド・ ドヒニー

AORをアルバム・オリエンテッド・ロックとしてとらえた場合、ネッド・ ドヒニーはその代表と言えるかもしれません。アルバム・オリエンテッド・ロックとはシングルよりもアルバムの完成度を重視するといったスタイルですから、ネッド・ ドヒニーにはピッタリです。

AORファンの間では絶対的名盤「ハード・キャンディ」は、1976年のリリースです。これといった大ヒット曲があるわけではありませんが、スティーヴ・クロッパーのプロデュースのもと、アメリカ西海岸の錚々たるミュージシャンが集まって作り出された極上のサウンドを楽しむことが出来ます。陰りのある曲が多く収録されていますが、聴き終わるとアルバム・ジャケットそのままのさわやかで心地よい気分になれるという不思議なアルバムです。

Dancin' Shoes

涙のダンシング・シューズ 

収録曲

 1. 悲しきソープ
 2. オールウェイズ・ラヴ・ユー
 3. 涙のダンシング・シューズ
 4. 恋のパートナー
 5. さよならハリウッド
 6. すべてを賭けて
 7. シンキング・オブ・ユー
 8. リヴィング・イン・ア・ファンタジー
 9. キャシー・ブルー|さよならの言葉

ナイジェル・オルソン

原題は「Dancin' Shoes」ですが、ここに「涙の」を付けるところが実に「イイ」ナイジェル・オルソンの「涙のダンシング・シューズ」です。
1979年発表の通算4枚目のソロ・アルバムで、AOR名鑑シリーズとして発売されていますが、ナイジェル・オルソンをAORのくくりに入れることに何となく違和感があります。ナイジェル・オルソンは1949年2月10日にイギリスのマージーサイド、ワラゼイ生まれ。AORと言えばアメリカというイメージがありますから、そのことで違和感を感じるのかといえば、そうではありません。
彼が一般に知られるようになったのは、エルトン・ジョンのバンド・メンバーに入ってからです。そこで、ドラムスをたたいていました。違和感を覚えるのは、エルトン・ジョン、ドラムス、このあたりかもしれませんね。

それにしてもこの曲「「涙のダンシング・シューズ」は素晴らしい。アメリカでは最高18位でしたが、イギリス、日本ではチャートに入ることはありませんでした。
こんないい曲を埋もれさせておくのは勿体なさすぎます。是非聴いてみて頂きたい曲です。

Magic

マジック 

収録曲

  1. マジック
  2. ヘルプ・ユアセルフ
  3. ホワッツ・ザ・リーズン
  4. キャント・ギヴ・アップ
  5. アワー・グッバイ
  6. ボーン・トゥ・ラヴ・ユー
  7. サッド・プライス・トゥ・ペイ
  8. シーズ・マイ・ミュージック
  9. チェンジング

ディック・セント・ニクラウス

実は今回一番ご紹介したかったのがディック・セント・ニクラウスなんです。ディック・セント・ニクラウスは、とにかくアルバム・タイトル曲「マジック」につきます。これほど日本人好みのサウンドはないのではないかと思います。というか、きっとAOR自体が日本人好みなんですよね。日本だけでヒットしたという曲、ミュージシャンも少なくありません。「マジック」もそういった曲で、歌ったディック・セント・ニクラウスもそんな一人です。
「マジック」は1979年に大阪から火が付きました!淡々としたヴォーカルに都会感覚の哀愁が漂う美しい曲。日本人は本当にこの手の曲が大好きですよね。

今回ご紹介した曲は、どれも30~40年以上も前の曲であるにも関わらず、今聴いても全く違和感がありません。それだけ完成度が高いということなのでしょうが、AORというのは日本人好みなのでしょうね。
このジャンルからは、今でも素晴らしい曲がリリースされていますが、70年代の後半から80年代にかけてのAORがやっぱり全盛期であるといえそうです。

関連する投稿


レア音源を含むペニーこと当山ひとみのオールタイム・ベストが発売へ!シティポップ人気で再評価!!

レア音源を含むペニーこと当山ひとみのオールタイム・ベストが発売へ!シティポップ人気で再評価!!

初CD化のレア音源を含む、当山ひとみの2枚組ベスト盤が来年3月6日に発売決定!発売は日本コロムビア株式会社。


1973年にブーメランのヴォーカル&ドラマーとしてデビューした黒住憲五。その全キャリアから名曲を厳選した初のベスト盤をリリース!

1973年にブーメランのヴォーカル&ドラマーとしてデビューした黒住憲五。その全キャリアから名曲を厳選した初のベスト盤をリリース!

1973年にワーナー・パイオニアより「ブーメラン」のヴォーカル&ドラマーとしてデビューした黒住憲五。デビュー50周年という節目に、メロウなテイストとグルーヴをテーマにコンパイルしたベスト・セレクション盤が7月19日に発売されます。


わたせせいぞうの画業50年を記念した「COLORFUL わたせせいぞうミュージック・コレクション」を刊行

わたせせいぞうの画業50年を記念した「COLORFUL わたせせいぞうミュージック・コレクション」を刊行

株式会社玄光社は、漫画家・わたせせいぞう氏の最新作品集「COLORFUL わたせせいぞうミュージック・コレクション」を刊行。大丸京都店で開催されるわたせせいぞう展にて先行発売、京都にちなんだ連作シリーズ「京こよみ」の展示&複製原画セット販売も。


プリンセス天功(二代目・引田天功)1年半ぶりの東京公演が開催決定!初代・引田天功から二代目を引き継いだ経緯とは?

プリンセス天功(二代目・引田天功)1年半ぶりの東京公演が開催決定!初代・引田天功から二代目を引き継いだ経緯とは?

SPACE NTKが協賛する、プリンセス天功によるイベント『プリンセス天功 ザ・イリュージョン ’22-’23tour ~バタフライ・エフェクト~』の開催が決定しました。


【1980年洋楽】一発屋アーティストと唯一のヒット曲5選

【1980年洋楽】一発屋アーティストと唯一のヒット曲5選

ある一時期だけ活躍したアーティスト、一曲だけ売れたアーティストを、日本語では「一発屋」と言いますが、英語でも同じ意味で「ワンヒットワンダー(One Hit Wonder)」という言葉があります。今回は、"1980年"にフォーカスして、全米でヒットしたワンヒットワンダー5選をご紹介します。


最新の投稿


伝説の始まりから80年。特別なパステルグリーンを纏った記念モデル「ベスパ GTS 80TH」が登場

伝説の始まりから80年。特別なパステルグリーンを纏った記念モデル「ベスパ GTS 80TH」が登場

ピアッジオ グループ ジャパンは、ベスパ誕生80周年を記念したスペシャルエディション「ベスパ GTS 80TH」を発表。1946年の原点を彷彿とさせる特別なパステルグリーンを採用し、伝統のデザインと現代の最新技術を融合させた一台です。2026年5月1日より受注を開始し、往年のファンを魅了します。


ハッピーターン50周年!有楽町マルイで限定ショップ開催。歴代パッケージ缶バッジや体験企画も充実ッ!

ハッピーターン50周年!有楽町マルイで限定ショップ開催。歴代パッケージ缶バッジや体験企画も充実ッ!

亀田製菓のロングセラー「ハッピーターン」の誕生50周年を記念した期間限定ストアが、2026年5月15日より有楽町マルイにてオープン。歴代パッケージをデザインした限定グッズの販売や、ハッピーなエピソードを投稿して試食品がもらえるメッセージボード企画、SNS連動キャンペーンなど、ファン垂涎の内容だ。


勇者ライディーン放送50周年!最新技術で名作を再構築するアート展が東京・大阪など4都市で順次開催ッ!

勇者ライディーン放送50周年!最新技術で名作を再構築するアート展が東京・大阪など4都市で順次開催ッ!

『勇者ライディーン』放送50周年を記念したアート展「『再会』ー 50年目のフェード・イン ー」が2026年5月14日より東京で開幕。独自のMetal Canvas Art(MCA)技術を用い、巨大ロボットアニメの先駆けとなった伝説的作品を現代アートとして再構築。貴重な限定作品の展示販売やオリジナルグッズも展開される。


『未来少年コナン』も全話無料!「日本アニメーション・シアター」で不朽の名作をアンコール配信

『未来少年コナン』も全話無料!「日本アニメーション・シアター」で不朽の名作をアンコール配信

日本アニメーション株式会社が、創業50周年記念の反響を受け、公式YouTubeチャンネルでの名作アニメ全話無料配信を継続!『未来少年コナン』や『ピーターパンの冒険』など、世代を超えて愛される冒険物語が順次登場します。おうち時間や親子での視聴に最適な、名作シアターの最新ラインナップを詳しく紹介します。


昭和の駄菓子屋の定番が復活!シュールな魅力の『点取占いクッキー』が新発売

昭和の駄菓子屋の定番が復活!シュールな魅力の『点取占いクッキー』が新発売

昭和10年代から愛された駄菓子屋の定番「点取占い」が、令和の時代にロールクッキーとなって新登場!シュールなイラストと謎の点数、唐突なメッセージが書かれた占いの紙をクッキーの中に封入。世代を超えたコミュニケーションを生み出す、懐かしくも新しい注目のレトロギフトを詳しく紹介します。